原爆
原爆

発行者:オフィス亀松亭
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:未設定

公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
原爆 第4章 4・広島
 膨張したファイアーボールは、40
万度の熱線、大量のガンマ線、秒速50
0メートルの衝撃波を同心円状に放射
して、約10秒間輝いた。この間の地面
の温度は、3千から4千度に達したと
考えられている。ファイアーボール内に
いた人間の肉体は、瞬間的に燃え尽き、
蒸発した。おそらく本人は、死んだ事
すら気づかなかったに違いない。この
一瞬で蒸発してしまった死者は、推定で
2万1千人と言われている。

 高熱の衝撃波は、産業奨励館屋根の
銅板を熔かし、「死の同心円」を描きな
がら周辺に広がっていった。爆心地
(グランド・ゼロ)から1500メートル
南の山中高等女学校では、校庭で朝礼が
行われていた。生徒の身体は宙に舞い
上がり、地面に叩きつけられた。同時
に肌が焼け、おさげ髪に火がついた。
学校の建物は崩壊し、鉄骨がねじ
曲がった。50人中12人が即死した。
広島市に地獄が出現した。

28
最初 前へ 25262728293031 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ