原爆
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公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

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原爆 第1章 1・マンハッタン計画
 一方、ヒトラーに「文化を創造する
能力の無い民族」と評されながら、
民族のプライドよりも強大な軍事力を
選択した、おめでたい指導者たちが
いた。大日本帝国陸海軍部首脳たち
である。彼らは内閣を意のままに
動かし、国家予算の50パーセント
を軍事費にあてさせ、親英派を排除
した。バーデン・バーデンの「謀議」
を源流とする、「統制派」と呼ばれる
者たちで、やがて東条英機が中心人物
になっていった。

 1936(昭和11)年に日独防共
協定。翌年には日独伊三国防共協定
を結んだ日本は、アメリカ・イギリス
と対立状態になった。さらに、7月
7日の櫨溝橋事件をきっかけにして、
中国大陸全土に侵略を拡大してゆく。
当時、関東軍参謀長だった東条英機
中将は、日中和平の政治運動を推進
している、関東軍参謀・石原莞爾
少将に言った。

「われわれは、あなたを模範として
中国大陸を征服し、勲章をもらい、
武人として勇名を謳われようと
思っているのに、なぜあなたは
それを阻止しようとするのか。
まさか英雄という名前を、自分
だけで独占しようというのでは
ないでしょうね。」

石原が言い返す。
「敵は中国人ではない。東条・梅津
の輩こそ、日本人の敵である。」

 東条は、日中戦争拡大派の一人と
して戦争を推進する。むろんこの
戦争の背景には、中国大陸の膨大な
「利権」に群がる、財閥のバック
アップがある。この結果日本は、
対アメリカ・イギリス・オランダ・
フランスなどを相手とする、「大東亜
戦争(1941年・内閣情報室命名)」
をせざるを得ない状況に自らを追い
込んでゆく。
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