原爆
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公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

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原爆 第3章 3・エノラ ゲイ
 鈴木貫太郎・77歳。大正時代の連合
艦隊司令長官で、2・26事件の際に
銃弾3発を受け重傷を負った。この年の
4月7日首相に起用され、「和平・終戦」
という最後の大仕事に着手した。ポツダム
宣言の中に「国体の護持」、すなわち
「天皇制の存続」が有るか無いかが、
最大の焦点だった。それ以外の条件は、
受け入れるより他に道はなかった。

 鈴木首相は「天皇制」に関する回答
を連合国側から引き出すまで、ポツダム
宣言を「黙殺」した。連合国にとって
「黙殺」は、「抗戦」を意味していた。
重巡「インディアナポリス」によって
運ばれた広島型原爆「リトルボーイ」が
テニアン島に到着したのは、まさに
そんな時だった。

 インディアナポリスは、3月26日
から始まった沖縄上陸作戦に参加して
いた。船は日本軍の神風特攻機1機の
体当たり攻撃によって中破。ふらふらに
なりながら、サンフランシスコまで帰投
した。傷が癒えての初仕事が、「原爆
輸送」だった。

 7月26日に無事原爆を陸揚げした
インディアナポリスは、グアム島に
寄った後、フィリピンのレイテ島を
目指して航海を続けていた。7月30日
午前0時02分、インディアナポリスは
日本軍伊号五八潜水艦の魚雷攻撃を受けた。
6本の魚雷は次々に命中し沈没。乗員は
4日間海を漂流している間に鮫に襲われ、
乗員の5分の4にあたる800名以上の
死者を出した。もし、あと5日早く攻撃
されていたら、リトルボーイは海中に
没していた事になる。
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