原爆
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公開開始日:2011/02/28
最終更新日:2011/02/28 10:54

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原爆 第2章 2・B29
 1945(昭和20)年3月10日午前
0時08分。非武装で、1機約5トン
の焼夷弾を積んだB29・334機の
大編隊が、帝都・東京を空襲した。迎撃
機なし。対空砲火わずか。地上は火炎
地獄と化した。このM69集合油脂焼夷
弾19万発の空襲で、焼死した者は8万
5千人にのぼった。

 以後、横浜・大阪・名古屋・神戸・
仙台などの大都市はもとより、中小都市
もまんべんなく空襲をうけた。終戦の
8月15日までに投入されたB29は、
のべ1万7千500機。16万トンの
焼夷弾を投下し、死者35万人、負傷者
42万人の被害となった。

 ルメイはこのB29爆撃編隊だけで
勝てると信じていた。なお、蛇足ながら
ルメイは、戦後日本の航空自衛隊を育成
し、政府から勲一等旭日大綬章を授与
されている。戦争とは常に、大量殺人者
を英雄に変えるという理不尽な性格を
備えているらしい。

○B29<2>

 1945年5月10日。テニアン島に、
前年9月に編成された秘密部隊、「第
509混成群団」が乗り込んできた。
陸・海・空軍の混成プロジェクトチーム
で、彼らを1人1人監視する憲兵も同時
にテニアン入りした。この群団が使用
するB29は、5月にオマハ空軍基地で
特別改良されたもので、航続距離9千
3百50キロの最新型であった。

 しかも搭載されたのは、焼夷弾では
なかった。訓練用特殊大型爆弾「パン
プキン」。長さ3・5メートル、直径
1・5メートル、重量4・5トン。オレ
ンジ色に塗装された、ぼてっと丸いこの
爆弾は、後に長崎型原爆となる「ファット
マン(太った男)」と同型・同重量のもの
だった。トルペックスという強化爆薬が
詰められ、爆薬量51パーセントで、
1トン爆弾の4・5倍の威力があった。
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