歴史エッセイ集「みちのく福袋」
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公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 16:33

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歴史エッセイ集「みちのく福袋」 第1章 第1章・古樹
 樹齢100年以上の古樹には、
必ず神気・霊格が宿ると語った
のは、樹木医の草分け・山野忠彦
である。松は総じて瞑想的な樹木
だが、奥州の大地にしっかりと
根を張った「武隈の松」は、
1000年を1日として生きて
いるような瞑想者だった。私と
芭蕉と松と奥州の地霊が、渾然
一体となったような眩暈に襲わ
れた。
 それは言葉として表現出来ない
「直覚」だった。なるほど、松の
事は松が教えてくれる。それを
体験したければ、私同様の「粋狂」
で、古樹を探して会いに行き、
手で触れて対話してみるとよい。
古樹との間に、親密な友情が
生まれる事だろう。たぶん。


○桜

 毎年の事ながら、桜前線
北上のニュースが巷に流れ
る今頃になると、妙に心が
ざわめく。これが、古代
より連綿として桜を愛で
てきた、日本人の民族魂
というものだろうかと、
誇大に思う事もある。

 桜の名所は全国に数々
ある。私が見た中で圧巻
だったのは、やはり皇居
千鳥が淵あたりの夜景
だろうか。視界一面、
染井吉野の桜・桜・桜・・・
現実とも夢幻ともつかぬ、
淡桃色の眩暈の中に身を
置いた感覚だけになれ
る場所の一つだと思う。

 現在目にする桜の多く
は、染井吉野という品種
である。パッと咲いて
ハラハラと散る姿が、
はかなくも美しい。だが
この品種の背景に、政治
と洗脳の悪臭を感じると、
単に美しいとばかりは
言っていられなくなる。
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