歴史エッセイ集「みちのく福袋」
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公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 16:33

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歴史エッセイ集「みちのく福袋」 第3章 第3章・相馬黒光(こっこう)
 俊子とは相馬夫妻の長女で、
この年20歳。中村彝が俊子に
求婚し、黒光との仲が険悪な
ものになった事もある。だが
今度は、俊子も黒光も同意した。
ボースは後藤新平と犬養毅が
保証人となり、5月に頭山邸で
挙式の運びとなった。相馬夫妻
とボースは、文字通り親子に
なったのである。中村屋の
カリーライスは、何やら人間
世界の深くて不可思議な絆の
味がする。

○o。..。o○o。..。o○o。..。o○o。


○中村屋サロン


 新宿・中村屋の創業者、
相馬愛蔵・黒光夫妻の周囲
には、明治・大正・昭和
を代表する文化人が集まる、
何とも不思議な磁場があった。

 まず相馬黒光である。彼女
は本名を星 良(りょう)と
言い、1875(明治8)年
仙台に生まれた。良の叔母に
星 艶(えん)という女性が
いた。嘉永6年というから、
黒船来航の頃の生まれである。
艶は星家の三女として自由に
育てられ、娘時代には男装
して馬を乗り回していたと
いう。艶は18歳で上京し、
女子高等師範学校などで英語
を学ぶ一方、江戸から明治へ
と大変革を遂げる時代、政治
に興味を持って自ら政談演説
も行なった。
 艶は開業医の佐々城本支
(ささきほんし)と結婚し、名も
豊寿(とよじゅ)と改めた。
佐々城豊寿は日本基督教婦人
矯風会の事務局長となる。
「火付・盗賊・人殺・異宗門
禁制」という高札が町の辻々
から撤廃され、新教(プロテス
タント)諸派の布教活動が許さ
れたのは、1873(明治6)年、
豊寿20歳の時である。しかも
キリスト教を邪教として異端視
する傾向は根強かった。豊寿の
内面の激しさが察せられる。
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