歴史エッセイ集「みちのく福袋」
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公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 16:33

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歴史エッセイ集「みちのく福袋」 第2章 第2章・国見八景
 だが逆臣・原田家に対する処分
は過酷だった。嫡男・原田帯刀
(たてわき)宗誠(25歳)、二男・
飯坂仲太郎(23歳)、三男・平渡
(ひらど)喜平次(22歳)、四男・
剣持五郎兵衛(20歳)いずれも切腹。
宗誠の子・采女(うねめ・4歳)伊織
(1歳)は斬首。甲斐の母、慶月院は
終身禁固を申し渡され、自ら30日
の絶食を行って死亡した。

 宿老・原田家は断絶となり、所領
の船岡館も取り壊される事になった。
家老の堀内惣左衛門は、船岡館に火
をかけ、原田家の菩提寺・東陽寺で
切腹して果てた。伊達兵部は所領
没収のうえ、土佐・山内家にお預け
の身となり、1679(延宝7)年
病没した。その翌年には4代将軍
家綱が没し、酒井雅楽頭は大老職を
免じられた。世は5代将軍綱吉の
時代になってゆくのである。

 ふと思う。原田甲斐は、密約書
を久世大和守に預けて死んでいった。
そこには自らの命と引き換えにした
「信」があった。そして久世は、
その信を果たす。血なまぐさい
政治劇の中で、武士の信義がきらり
と光る。


○第7景「大願寺横丁」

 私の家の近所は、寺と墓地が
数多くある。「墓地が恐くて
国見に住めるか」と言ってみる。
まず、門を出て約10メートル
の所に、西本願寺仙台別院の
墓地がある。その東に、浄土宗
大願寺、超光寺、称念寺、
永昌寺、充国寺、昌繁寺、
荘厳寺、正円寺、称覚寺、
恩慶寺という、浄土宗系の寺
と墓地が並ぶ。

 正円寺の隣には、曹洞宗
江厳寺があり、臨済宗輪王寺と
北山五山の禅寺を加えると、
20余の寺社が密集して建ち
並んでいる事になる。墓は
3千を越える数になるだろう。
 そもそも「墓」とは、土で
人をおおうという意味である。
盛土を「墳」と言い、樹木を
植えて墳墓と呼んだ。古代の
人々は、地下世界を死者(死霊)
の住居として怖れていた。死者
は危険で恐ろしいものであり、
生者に対して害を成す存在
だった。
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