アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第1章 第1章・妄想回路
金吾はジャケットからメモ帳を取り出し、
名前の画数を素早く計算した。少女趣味的
なロマンティストで、理想と現実のギャップ
に悩む・・・違いますか?」

「確かに現実には不満がいっぱい。」
「個性的な人だ。でも今はまだそれが埋
もれたまま。」

「どうしてわかるの?」
「かったるそうな目だから。」
「そうかも・・・」

 有紀はビシビシ心のツボを突いてくる金吾
に、日頃抱えている鬱積した思いを、洗い
ざらい話したい衝動に襲われた。金吾は
喫茶店でチョコレート・パフェを食べなが
ら、有紀の話を聞いた。

「甘い物好きなのね。」
「きみの胸も大きくて甘そうだ。」

有紀は黙って微笑んだ。2人は喫茶店を出る
と、腕を組んで歩いた。行き先がホテルで
ある事は、暗黙の了解だった。



第1章・妄想回路<�2>

 遼介は夕方5時が近づくと、同じ動作を
繰り返す人形のように、帰り時間を気にして
いた。今日も高円寺駅前に寄って、商店街で
買い物をしてから帰ろうと思っていた。帰り
のバスは男たちで満員だった。遼介はどこにも
ぶつけようのない苛立ちを腹の奥に抱えたまま、
ふてくされた表情でバスを降りた。半ば無意識
に、ボーッと歩いていた遼介は、可愛らしい
女性の声に呼び止められた。

「あの、すみません・・・ちょっとよろしい
ですか?」

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