アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第2章 第2章・深層潮流
刀身に向かって呪いをかけるように呟いた。
遼介はいったん刀身を鞘に収め、左脇腹
付近のベルトに、刀のように差した。

 遼介は準備を終えると、一歩一歩踏み
しめるように階段を上った。ドアをノック
し、対応に出た男に支部長への面会を求め
た。ごく普通の態度だった為、男は遼介を
中に入れ、支部長に取り次いだ。遼介は
ドアのすぐ脇に立っていた。支部長は
穏やかな笑みを浮かべて、遼介に近づいて
きた。

「ああ、あなたですか・・・以前
愛咲さんの席で・・・」

 支部長はどこか空いているテーブルは
ないかと、遼介の隣に立ったまま周囲を
見回した時、遼介は隠し持っていた包丁
をサッと取り出し、鞘を左ポケットに入れた。
そして右手で包丁を握ってだらりと垂らした。
支部長が向き直って遼介と正面から向かい
合ったその一瞬。遼介は口元に引きつった
薄笑いを浮かべながら、包丁を支部長の
左腹部に突き刺した。鋭い刃先は肋骨の
下から斜め上方の肉を抉り、大静脈を切断
した。

 支部長は一瞬、自分の身に何が起こった
のかわからなかった。ふと焼けるような
熱さのする個所に目を落すと、ワイシャツ
が鮮血で真っ赤に染まっているのが見えた。
生あたたかい血が、下腹部から床に流れて
いた。時間が止まったようにも思えた。
周りの声が聞こえなくなり、明るいはずの
部屋が、薄暗くなっていった。次に意識が
フーッと軽くなり、気持ちのいい状態にな
っていった。

 支部長の体が床にドサッと倒れた時、
周囲の人間はようやく異変に気がついた。
Pタイルの白い床に、おびただしい量の血
が流れ始めていた。

「いやあぁぁぁぁぁぁ・・・」
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