アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第2章 第2章・深層潮流
 彼は高円寺純情商店街の金物屋で、
刃渡り20センチ程の刺身包丁を買い
求めた。それをブリーフケースに入れて
店を出ると、今度は花屋の店先で立ち
止まった。


「おお、可憐なるかすみ草・・その淡く
白き清楚なる仕草・・これこそ翔子に
ふさわしい・・・」

 遼介は赤い薔薇とかすみ草の花束を
抱え、満足そうに高円寺南口を歩いて
いた。この時、丸4日ほど金吾の
マンションにいた有紀とすれ違った
事に、お互い気づいていなかった。
有紀は離婚を決意していた。金吾も
その気持ちを受け止めてくれた。1度
自宅に帰り、重要書類などを整理して
持ち出そうと思っていた。

 商店街はすでに帰宅ラッシュの混雑
も終わり、人影はまばらになっていた。
遼介がふとタクシー乗り場の彼方を見ると、
そこに小冊子の束を持った翔子が、人待ち
顔で立っているのが見えた。遼介は歓喜の
表情になり、その方向へ小走りに駆けた。

「・・・翔子・・・」

 遼介は1人で立っている彼女に声をかけた。
艶やかな黒髪にグレーのニットセーター、
オフホワイトのチノパン。確かに遠目の
印象は翔子に似ていた。しかし小冊子の
束と思われたのは、スケッチブックだった。

「翔子・・・無事だったのか・・・」
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