アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第2章 第2章・深層潮流
 遼介は孤独と非情なる現実を心理的に
回避する為、おおよそは妄想と幻覚の世界
に逃避していたが、聖書が針山の金属バット
を防御したのは事実だった。

「おお、偉大なる神の御加護が、我が身
を守り給うた・・そうだ、私は世界を悪の
軍団より開放すべく再臨した者ではなかっ
たか・・・」

そう思った瞬間、頭痛は嘘のように消えて
いた。

 遼介はシャキッと立ち上がり、再び机の
前に座った。パソコンを起動させて、
浮かんできた詩のフレーズを書き留めよう
とした。すると前に書いた文章が出てきた。
遼介は最初から読み始めた。失われていた
記憶が、瞬く間に蘇ってきた。

「・・翔子・・おお、可愛そうな翔子よ・・
必ずや我が手で君を悪魔より救い出して
みせようぞ・・・」

 遼介は一通り詩を読み終えると、パソ
コンを終了し、1つ大きく深呼吸をした。
そしてパジャマを脱ぎ、スーツ姿に
着替えて外出準備にとりかかった。財布と
免許証を左内ポケットに入れた。敵の
銃弾から心臓を守るというのが目的だった。
そして、めったに使わない薄茶のブリーフ
ケースに聖書と銀の十字架を入れてお守り
にした。

「戦闘開始・・・」

 遼介は妄想世界の中で、一流の国際
スパイになっていた。これから敵の本部
を探索し、悪の組織を壊滅させるのが、
彼に与えられた任務だった。遼介は
ネクタイをキリッと絞めてから、
慌しく玄関を出た。

「そうなんだ・・映画の主人公は、必ず
1度ひどい目に合うんだ。そこから逆襲
が始まる。そして勝つ。ムハハハ
ハハッ・・・」

 遼介は颯爽とした足どりで、高円寺
中央公園方向に向かった。歩きながら
彼は、あれこれと作戦を考えていた。
「鍵はあの男が握っている。とすれば
尾行か・・いや、多少荒っぽい手口で
吐かせるか・・・そうなると武器を
調達せねばなるまい・・・」

 遼介はふと足を止め、南口商店街方向
に歩き出した。

「武器と言っても何がよいかのぉ・・
騎士が用いる槍は大げさよのう・・
されば短剣でよかろう・・・」

遼介の意識はエブラの潜在意識に侵食され、
思考はもはや支離滅裂だった。
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