アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第2章 第2章・深層潮流

第2章・深層潮流<3>

 土地鑑のない遼介は、やみくもに
歩いた。しばらく歩くと、暗さの
目立つ一角に出た。そこには東南
アジアから出稼ぎに来ている女たち
が、客を求めて立っていた。遼介は
その通りを避けて直進した。少し行く
と、電柱を囲むように、高校生らしい
男女が5人ほど集まっていた。汗だく
の遼介は、ともかく女の行方を聞いて
みる事にした。

「お前たち・・・白い服の女を見な
かったか?」

 男女の目線が、一斉に遼介に集中した。
電柱の下にしゃがんで煙草を吸っていた
女が、じろっと遼介を睨みつけた。

「ケッ・・薄汚いオッサンが偉そうに
・・・白い服の女だとさ・・・笑っち
ゃうぜ・・・」

 彼女はそう言いながら、道に唾を吐いた。
遼介の両サイドにいた男が立ち、上から
下まで軽蔑の目線で舐めるように見た。
「臭せぇ・・嫌な匂いだぜ・・・
えっ、オッサンよお・・」

もう1人の女が周囲を見回し、ポリが
いないのを確認した。

「でも少しは持ってるんだろ・・・
オッサン、教えてやるから財布出しな。」

 その女は遼介の顔に、煙草の煙を
吹きかけた。遼介の脳裏には「戦え・・
戦え・・」という、あの低く野太い声が
聞こえてきた。遼介の中に、わけの
わからない兇暴な怒りがこみ上げてきた。

「ゴミどもが・・・」

 遼介が声に出して、はっきりと言った。
男女はその言葉で一瞬にして殺気立った。

「ゴミはあんただろうが・・・」

 立っていた女は、遼介の頬に煙草の
火を押し付けた。遼介は熱いと叫びも
せず、女の細い手首を掴んで捻り上げた。

「畳んじまいな。」

 座っていた女が、3人の男たちに
号令した。少し離れていた男が、地面に
置いてあった金属バットを拾い上げ、
両手で持って構えた。

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