アストラルの森2/聖人間工房
アストラルの森2/聖人間工房
アフィリエイトOK
発行者:オフィス亀松亭
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

オーナーサイトへ
アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
アストラルの森2/聖人間工房 第1章 第1章・妄想回路
 遼介は生まれも育ちも高円寺南だった。
閑静な住宅地の一角の庭付き一戸建て。
大町家は祖父の代に、埼玉からこの地に
移り住んだ。遼介が区役所に務めて間も
なく、中学教諭の父が脳卒中で死去。
続いて母が逝き、今は妻の有紀と2人
暮らしである。

 有紀は結婚当初、同居していた母親の
手前、炊事・洗濯もまめにこなしていた。
だが遼介と2人暮らしになった途端、態度
がガラリと変わった。深夜の帰宅はざらで、
炊飯器の中のご飯以外、遼介の為に料理
など作ったことはなかった。そんな有紀
だから、セックスは1年8ヶ月前に儀式の
ように行った行為が最後だった。

 遼介はそんな夫婦間の問題を、誰かに
相談したり愚痴ったりしなかった。と言う
より、そんな相手は1人もいなかった。
遼介は煩悶した。なんとか冷たい有紀の
態度を解きほぐし、機嫌を取り結ぼうと
努力した。だがそんな遼介の努力も、
有紀から見ると卑屈な男にしか見えな
かった。

 ある夜遼介は思い余って、有紀が入浴中
の風呂場に忍び寄った。脱衣籠の上に
乗っていたショーツを手に取って顔に
あてがって、匂いを嗅いでみた。クラクラ
するほどいい匂いだった。遼介は有紀の、
白いふっくらとしたお尻の感触がたまらなく
好きだった。曇りガラス越しに、その肉体
があった。襲いたい衝動と、そんな事を
したらという恐れが交錯した。
 有紀は浴槽に浸かってホッと一息ついた
時、脱衣場に人の気配を感じた。それが
泥棒などではなく、遼介である事はすぐに
ピンときた。有紀はどうしようもない怒り
と情けなさを覚えた。桶に湯を満たすと、
速攻で風呂場の引き戸を開けた。

「痴漢・・・変態・・ゴミ野郎っ・・・」
3
最初 前へ 1234567 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ