アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第2章 第2章・深層潮流
弥生は文書の文字を指差しながら、話を
続けた。

「詩の中に戦士とか革命とか、やたらに
戦いが強調されてるでしょ。サイコ
パスは、自分や自分の属する集団は、
常に敵から攻撃されているものだと思い
込んでいるの。実際の暴力行為だけじゃ
なくて、目に見えない悪魔というものも
含めてね。しかも内面では誰も信用して
いない。だから攻撃的になって、力で
人を支配しようとするの。最初は家庭内
で。それから身近な社会。そして国や
世界へと意識がインフレーションして
ゆくの。」

 翔子はカンパリソーダをごくりと
飲んだ。思い当たる人物や国や事件が
思い浮かんだ。

「そのサイコパスが潜在的に最も恐れ
ているのは、身近な人からの裏切り。
裏切りを恐れて悪魔や魔女や異教徒と
戦い続けているのが、キリスト教徒の
歴史そのもの。」

翔子は確かにと納得したものの、疑問
もあった。

「じゃあイエス様はどうなるので
しょう?」
「すばらしい方だと思うわ。だって、
人は誰の奴隷でもないと説いた方です
もの。」

「はあ・・」
「イエス自身は最後の晩餐の時、ユダの
裏切りも、弟子たちの逃亡や嘘も許して
るでしょ。人の弱さを十分知っていた
から。人が争わないのは、簡単なんだ
けど難しい。」

「そうですね。」

 翔子は自説に固執しない分、弥生の
話もよく理解出来た。

「サイコパスの人生はね、最初の戦場は
家庭なの。裏切りが恐いから友人と深く
つきあう事を恐れるし、異性を支配
しようとするから、互いを尊重し合う
関係が成立しない。性的な事柄に敵意
を持ったり、軽蔑したりするの。」

 翔子はキリスト教とサイコパスに
ついて考えた。始まりはユダの裏切り
だった。キリスト教の基礎を築いた
パウロは、自分のペニスを肉の棘と
言った、極端な禁欲主義者だった。
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