アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第1章 第1章・妄想回路
「ああ、翔子・・・天使の如き清楚な
姿・・私は君に全てを捧げよう・・・
勇壮なる円卓の騎士のように、君を
守り君と共に戦う・・・」

 遼介は「翔子」という言葉を口に
した途端、腹の奥にグツグツと煮え
たぎる熱い炎を感じた。それによって
彼の心は酒に酔ったようになり、やがて言
葉となって流れ出してくる感じになった。

 遼介はいつの間にか、自分の家にたどり
着いていた。彼は急いで自室に入り、ムラ
ムラした熱い思いを抱えて机に向かった。
ワードを起動させると、自然に指がキーボード
を叩き始めた。

「翔子・・翔子・・愛咲翔子・・・可憐なる
野辺の花よ・・・私の守護天使よ・・私の
命は君が為に存在せり・・・しかして地上
は、君が住むにふさわしい楽土なりしや。
否。邪悪なる暴虐と、不義淫楽の狂乱に
堕落し、暗黒の乱流が吹き荒れる地獄の
様相なり。我は今、神の正義に目覚めたり。
我は天使・愛咲翔子に導かれ、決然として
邪悪と戦う。戦士となりて蘇りたり。

ああ、栄光に満ちた神の奇跡よ、我は
断じて退かず。全てを捧げて戦い抜く
ものなり・・・かくして神の軍団は
勝利し、暗黒なる悪魔は恐れおののく。
宇宙の塵となりて、永遠の悪業を悔いる。
我々は勝利の美酒に酔い、神への賛歌を
合唱する。我は翔子の水辺に憩い、翔子
は愛の歌を口ずさむ。」

 遼介の指は勝手に新たな詩を作り
出していった。その間遼介の意識は、
翔子の容姿を思い出し、「素適だと思い
ます」という言葉をエンドレスで繰り
返していた。彼は陶酔境で、再び涙を
流していた。

 一連の詩を書き上げると、遼介の脳に
直接声が聞こえてきた。

「内なる革命を実行せよ。不義淫楽の
記録を抹殺せよ。外なる革命は内より
出ずるものなり。」

 その声には有無を言わせぬ迫力があった。
むろん遼介にとって、それは初めての体験
だった。

「神の声・・こっ、これがエブラ様・・」

 遼介はしばし呆然とした。背筋に
ピリピリと電流が流れ、ゾクゾする震え
が走った。

「不義淫楽の記録・・・」
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