アストラルの森2/聖人間工房
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/26
最終更新日:2011/02/26 11:10

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アストラルの森2/聖人間工房 第1章 第1章・妄想回路
いくら思い出そうとしても、何も思い
出せなかった。

「そうだ、翔子さんならわかるかも
しれない・・・」

そう思ってとりあえず、文書をプリント
アウトした。遼介はそそくさと朝の身支度
を整え、鞄に聖書と文書を入れ、翔子の事を
思いながら、あたふたと出勤していった。

 それから1時間ほどして、有紀が自室の
ベッドで目を覚ました。午前2時頃、有紀
はタクシーで帰宅した。遼介はまだ起きて
いるらしかった。金吾によって快楽の奥深さ
を味わわされ、「底なし」と評された。
有紀は貪欲にその味を貪った。そのせいか、
まだ金吾の残り火が燻っているようだった。
 有紀が部屋の内鍵を外してドアを開けた。
ふと突き当たりの遼介の部屋を
見た。几帳面な遼介にしては珍しく、ドア
が半分開いていた。もうあの部屋には、
1年以上入っていなかった。物音ひとつ
しないし、遼介の気配も無かった。

「あいつ、いつも1人で何やってるの
かしら?」

 有紀はふと、多少エッチな好奇心を
持った。ちょっとした探検気分で部屋
のドアをそーっと開いてみた。中に入ると、
大画面テレビとオーディオセット。書棚
にはアダルト系小説の文庫本やDVD。

「やっぱりね・・・」

 有紀は皮肉っぽく笑いながら、ふと
机の上を見た。そこには遼介が自分用
にプリントアウトした文書が置かれて
いた。有紀は何気なく目で文字を追っ
た。そこに「大町有紀、今ここに死す」
という文字を見つけた。有紀の顔が
さっと青ざめた。ゾッとするような
暗い怨念のようなものを感じて、
背筋が寒くなった。

 有紀は喉の渇きを押さえながら、
椅子に座りパソコンを立ち上げた。
ワードを開き、印刷された文書を探し
出した。有紀は自室からフロッピーを
持ってきて保存した。金吾に見てもらう
為である。

 金吾は自宅マンションの仕事場で、
占い系メルマガの原稿を入力していた。
今回はユダヤ人が遥か古代から伝承して
きた「カバラ」について、わかりやすい
内容で書いてみた。
 一段落ついた時、有紀からメールが
届いた。添付されていた文書を見て、
金吾は「ふーむ」と唸った。2度読み
返してから、有紀の携帯に電話した。
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