長編伝奇小説「アストラルの森」
長編伝奇小説「アストラルの森」
アフィリエイトOK
発行者:オフィス亀松亭
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

オーナーサイトへ
アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
 少女の声にしてはあまりにも野太い、
地の底から響いてくるような笑い声
だった。さらに少女の背後には、
出刃包丁を持った男たちが、今野を狙って
立っていた。

「ううぅっ・・・よせ・・止めろ・・・」

 今野は血が流れる右目を右腕で押さえ
ながら、左手で少女たちを振り払った。
今野はよろけた足どりのまま、医療用の
ガラス棚に激突した。その拍子にガラス
が割れ、ガラスの破片に足を滑らせた
今野は、床に仰向けに転倒した。

 そこにマイクロバーストの第2波が
吹き込んできた。疾風は室内を竜巻の
ように吹き荒れ、棚の医療器具が天井
に吸い上げられた。だがそれも一瞬の
事。バラけたメスが5本、今野の体
めがけて落下した。メスは今野の額、
喉、胸、腹、性器に突き刺さった。

 次の瞬間、竜巻はうそのように収
まった。だがそれで、倒れずにすんで
いた棚が、バランスを失って今野の上に
倒れてきた。棚の重みでメスがズニュっ
と突き刺さった。そのうちの2本が
今野の動脈を切り裂いた。診察室の床
に、流した血がアメーバーのように
広がっていった。

第3章・暗黒のサバト<5>

 金吾は30分ほど、昏睡状態にも
似た睡眠をとった。それから起き上がっ
て、白檀の香を焚いた。ベッドサイドに
蓮華座を組んで呼吸を整え、改めて深い
瞑想に没入していった。

 金吾は自分の深層意識の世界に踏み
込み、その中核であるヌース(叡智)
を求めた。ヌースは沈黙したままだった
が、それに代わる声が聞こえてきた。

「・・少しよろしいですかな?」

95
最初 前へ 92939495969798 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ