長編伝奇小説「アストラルの森」
長編伝奇小説「アストラルの森」
アフィリエイトOK
発行者:オフィス亀松亭
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

オーナーサイトへ
アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
拓也の言葉に、真梨がこくりと頷いた。
 次の瞬間、拓也はアストラルレベルに、
邪悪な気配を察知した。卑屈な笑い声を
連想させるその気配に、拓也は思いあたる
節があった。

━邪黒龍・・・━

ほんの気まぐれで逃がしてやった奴
だった。やはり改心などしていなかった
らしい。あれ以後も執拗に、孔雀を付け
狙っていたのかもしれない。

「拓也・・・」

 微弱ながら弥生の念波が拓也に
届いた。

「ここにいる・・・」

「真梨を守ってあげて・・・」

拓也はアストラルレベルでの状況を
把握した。真梨は無防備な状態の
まま、弥生をバリアで守っているの
だろう。だがその周りには毒龍の群れ。

「わかった・・・」
 拓也は病室を出て廊下の椅子に座った。
目を閉じて邪黒龍の気配を探った。それ
を捕らえると彼は、肉体を抜け出して
アストラル世界に踏み込んだ。暗い
トンネルのような空間を抜けると、
大平原に出た。拓也の目の前に瀕死の
孔雀が横たわり、真梨がバリアを張って
孔雀の傷を癒していた。バリアは7色
の光を放ち、柔らかく暖かだった。だが
戦闘的な気を一切発していなかった。
荒々しい黒龍の攻撃を受ければ、たちまち
破壊されてしまいそうだった。

 拓也はバリアの前に立ち、前方を見て
愕然とした。地上には鋼鉄の鎧に身を
固めた騎士団が、平原を埋め尽くして
いた。2万か3万か、まるで戦国時代の
合戦シーンのようだった。
 さらに上空には、大小さまざまな黒龍
の群れが、これまたうじゃうじゃと
いた。上空中央には、ひときわ大きい
黒龍が天を覆うような形でふん反り返っ
ていた。その大黒龍に、チャラチャラと
寄り添っている龍がいた。右目を失い、
右足を切られた邪黒龍だった。しかし
その大軍団は、攻撃態勢をとっていな
かった。まるで動きたくても動けない
といった感じだった。

 拓也はバリアの前に立ったまま、
しばらく様子を見守る事にした。いくら
ガルーダの霊力を得たとはいえ、あの
大軍団に突っ込んでいくほど無謀では
なかった。
93
最初 前へ 90919293949596 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ