長編伝奇小説「アストラルの森」
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
 金吾は最後に閻魔天の小石を、屋敷内
にそっと投げ入れた。閻魔天とは、おな
じみの閻魔大王の事である。

「地獄の事は地獄の王に裁いてもらい
ましょうか。」

金吾は水も洩らさぬ結界を張り終えると、
早々に屋敷を退散した。彼のポケットには、
まだ3つの小石が残っていた。孔雀明王・
大元帥明王と、不動明王霊縛呪の
「カンマーン」種字である。

 金吾は目蒲線に乗り、大岡山で下車。
そのまま洗足公園に向かった。洗足池の
ほとりの木の根元に、地蔵菩薩種字の小石
を埋めた。

「オン・カカカ・ビサンマエイ・
ソワカ・・・」

金吾は口の中で低く呟くように、地蔵菩薩
の真言を3回唱えた。

━無念だっただろう。痛かっただろう。
悔しかっただろう。美味しいものを
たくさん食べて、恋をし、結婚して子供
も産みたかっただろう・・怨みはわかる。
だから私に怨みの心を預けてくれ・・・
そして安らかな心を取り戻してくれ・・━
 金吾はこの場所に遺棄された、バイオリ
ニストの卵・後藤恵の霊と対話していた。
そして彼らの犠牲になった彼女の怒り、
怨み、恐怖などの感情を、自分のものと
して心に刻みつけ、孔雀明王の小石を
埋めた。

 金吾は次に新宿中央公園に行き、中原
明美の霊を慰めた。

「オン・アロリキア・ソワカ・・・」

普通の霊能者ならば、その場で泣き崩れる
か、恐怖に呑みこまれて失神してしまう
ほどの、強力な念波だった。金吾は観音
菩薩の真言を唱えながら、明美の為に
祈った。そしてここに、不動明王霊縛呪の
小石を埋めた。
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