長編伝奇小説「アストラルの森」
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
 弥生はしばらく、立ち止まって事の成り
行きを見守っていた。すると若い母親に
手を引かれて歩く、3歳位の女の子の姿が
目に入った。母親は後ろからナイフを持った
男が走って来るとも知らずに、母子で歌を
歌いながら歩道の真ん中を歩いていた。
弥生はその母子を見たと同時に、2人に
向かって走り出していた。

 津田が若い母親の背中にナイフを突き
立てようとしたのと、弥生が母親に危険を
知らせて叫びながら彼女を突き飛ばし、
女の子を胸に抱いたのとがほぼ同時だった。
弥生は津田に背中を見せる格好で、舗道に
うずくまった。津田の振り下ろしたナイフが、
弥生の右脇腹に突き刺さった。

「怪我はなかった?」

 弥生は女の子に声をかけ、にっこり
微笑んだ。若い母親は尻餅をついたま
ま呆然としていた。

「ほら、お母さんの所に行きなさい・・」

 弥生は脇腹に熱い鈍痛を感じながら、
ゆっくりと立ち上がった。津田は荒い息使い
のまま、その場に立ち尽くしていた。弥生は
鬼のような形相で津田を睨みつけ、右足で
津田の股間を思いっきり蹴り上げた。
ヒールの先端が、睾丸にグニュッとめり込
んだ。津田は瞬間呼吸が止まり、悶絶して
その場に倒れ込んだ。津田は近くで見ていた
数人の男たちによって取り押さえられた。
 弥生の意識が次第に遠のいていった。
頭の中が真っ白になり、その場に崩れた。
生温かい血が、足を伝って舗道に流れた。



第3章・暗黒のサバト<3>

 金吾は瞬時に弥生の異変を察知した。
彼らに呪を用いるのは私怨かと、自分に
問いかけてみた。弥生だけの問題では
ないと思い直した。

「もはや是非に及ばず。もう彼らに勝手
はさせない。」

金吾の心は決した。霊縛呪を使おうと
思った。悪霊崇拝のカルトの場合、人間
を操っている本体はアストラル界に
巣食っている。その霊的活動を封じて
動けなくする。霊的守護を封じられた
人間は、因果に応じた結果が現われる。
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