長編伝奇小説「アストラルの森」
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発行者:オフィス亀松亭
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
第3章・暗黒のサバト<2>

 神林金吾は東京都庁の展望台にいた。
すでに日は落ち、人工の光が氾濫した
東京の夜景が、海のように広がっていた。
金吾が待つほどの事もなく、待ち合わせ
の男がやってきた。長身で細身の体躯に
黒の皮ジャンを着て、ブル―のスリム
ジーンズに黒のブーツをコツコツ鳴ら
して歩いてきた。肩まで伸ばした髪を
薄茶に染め、耳たぶには琥珀のピアスを
していた。

 彼、塩森文雄も電脳占い師である。
専門は魔術だという。

「忙しいとこ悪いな。悪魔の事は悪魔に
聞くのが一番だと思ってな。」

金吾がそう言うと、塩森はニヤリと笑った。
「というと、パラフェリア殺人だな。」
すぐに話が通じた。

「新宿中央公園と洗足池が真北から
一直線に並ぶのは偶然か?」

「いや、違うな。」
 塩森は金吾と並んで夜景を見ながら
即答した。
「新宿と洗足池を半径にして円を描くと、
23区の主要部分がすっぽりと収まる。
俺が東京に結界を張ろうとすれば、
やはり新宿を中心点に据えるだろうな。」

塩森は胸元から、折りたたんだ紙を取り
出して金吾に見せた。

「まっ、仮説だがな。日本の首都・東京に
少女の死体で作ったソロモンの護符を作る。
霊的結界を作ってから、本格的に動き出す
つもりだろうな。」

金吾は紙に描かれた地図のコピーを見た。
円と2つの三角形で六芒星が描かれていた。
円と三角の接点は、世田谷の砧公園、練馬区
光が丘公園、板橋区浮間公園、荒川区西尾久、
港区台場公園があった。

「次に彼らが死体を、この点のいずれかに
遺棄する事があれば決まりだろうな。」

 馬鹿げていると金吾は思った。だが特定
の信念に従っていれば、金吾にとって馬鹿
げたと見える行為でも、それは人生を賭け
るに値する神聖な行為になってしまう。
それが神の名においてだろうと、悪魔の
名においてだろうとである。
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