長編伝奇小説「アストラルの森」
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第3章 第3章・暗黒のサバト
 その後屋敷には3家族が入居したが、
いずれの家族にも不幸が頻発した。
それまで仕事一途だった真面目人間が、
転居をきっかけに何故か街の女に狂い、
財産をあらかたその女に貢いだあげく
心中した者もいる。暴走族グルー
プに輪姦され、入水自殺した娘もいる。
まさに呪われた幽霊屋敷だった。そして
2人の少女の血をたっぷりと吸った地面
に、麻生や古内らが立っているのだった。

 留美がぼんやりと意識を回復した。
吉祥寺の街で古内という男に声をかけ
られ、ドライブに誘われた。赤いポルシェ
が魅力的だった。留美は古内の誘いに
のった。
海が見たいと留美が言った。古内はシート
ベルトをした留美の顔に、いきなりクロロ
ホルムをしみ込ませたハンカチを押し当てた。
それからの記憶は途切れていた。そして今、
目の前に炎が見えた。その背後に黒い影の
ような男たちの気配があった。

 留美は自分が裸にされて、天井から吊る
されているのだという状況を把握するまで
には、もう少し時間がかかった。悪い夢
でも見ているようだった。

「・・・どうして・・・解いて・・・」

留美がじたばたし始めた。

「ほお、気がついたか、娘。」

麻生が椅子に座ったまま、鬚を撫でながら
言った。
「何よ変態・・・やめてぇぇー・・・」

 留美が大声で叫んだ。麻生も3人の男
たちも、留美に冷たい視線を浴びせながら、
しばらく沈黙していた。

「娘・・・その方の罪と穢れは、苦痛と
血によってのみ解放される。」

 麻生が言った。その手には、黒い皮の
鞭が丸く巻かれて握られていた。
「聖なる騎士たちよ。娘の霊を肉の悪魔
から解放してやるがよい。」
そう言って麻生は、がっしりした男に鞭を
手渡した。男はひざまずいて、うやうや
しく両手で鞭を受け取った。
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