長編伝奇小説「アストラルの森」
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第1章 第1章・イナンナ
「聖書原理に従えば、大地は魔女であり、自然は
堕落したもの。パウロはもちろん、デカルトや
ベーコンという近代科学思想の土台を造った
奴らも、基本的には同じ路線。その結果、欧米
の聖書文明は親の仇みたいに自然から搾取し
続けてきた。縄文以来、自然を神として、
セックスも悪ではなかった日本とは根本的に違う
のさ。」
「ふうむ・・・根が深いな。」
 拓也は高層ビル群を眺めながら、煙草に火を
つけた。
「世界制覇を目論むキリスト教世界にとって、
日本とイラン・イラクは目障りな国の代表だから
な。」
「聖書がヤハウエで、対するのがイナンナか。」
拓也がふうっと煙を吐いた。
「なんだかやけにイナンナにこだわるな・・・」
「昨日、イナンナからメッセージを受けたと
いうコに会ってた。」
「ほう、そりゃすごい。」
「でもまさか、彼女に人類を救えとか言うん
じゃないだろうな?」
「超人的救世主って発想そのものが聖書世界の
観念だからな。心配いらない
よ。けど詐欺には気をつけろよ。奴らの手口
だがな、まずもっともらしい啓示をチャネラー
に与えるのさ。あなたは特別に選ばれた存在
だから、これから神の道を説きなさいとか
なんとか言ってな。人間にはプライドって
もんがあるから、この手の欲望に一番弱い。
誰だって自分は人よりも優れていて、
魅力的だと思っているか、そう思われたいと
いう願望があるからな。コンプレックスが
大きいほど、この願望も強いのさ。」
「なるほどな。」
「それでチャネラーは神の道を説き、
愛を説く。予言をしたり超能力を発揮
したりもする。金や名誉も得られるから、
やがて自分こそがこの世で最も偉いと慢心して、
救世主を名乗ったりする。それこそ奴らの思う
ツボというわけだ。」
 拓也はうーむと唸り、煙草をポケット灰皿に
収めてから、右手で一杯呑む仕草をして金吾を
誘った。
「そうだな。みっちりと殺しの心理について
語るか。」
金吾はそう言って笑いながら立ち上がった。
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