長編伝奇小説「アストラルの森」
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ジャンル:ファンタジー
シリーズ:アストラルの森2・聖人間工房

公開開始日:2011/02/24
最終更新日:2011/02/23 21:17

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長編伝奇小説「アストラルの森」 第1章 第1章・イナンナ
 金吾は一気に半分ほど飲んでから話し始めた。
「俺の個人的プロファイリングだとな、昨日
の少女殺しは血が穢れていると思い込んでいる
奴の犯行だと思うよ。」
「血の穢れというと、輸血拒否で話題になった
ような宗教とか?」
「まあキリスト教関係のカルトに、そういう
教義が多いのは確かだな。
カルトは両極端だからな。極端な禁欲か、快楽
主義か。お前さんならさしずめ、グノーシス派
異端のカルポクラテス派が似合ってるよ。妻や
財産は共有する事。」
「おお、いいな、それ。」
「けど、禁欲主義の奴らから悪魔と呼ばれ、
大弾圧されるぞ。」
「それは困る。」
「両極端の対立で最も有名なのが、旧約聖書。
ヤハウエとイシュタルの闘争がメインテーマ
だからな。」
 イシュタルと聞いて、拓也は目を丸くした。
「おい待て。イシュタルって、イナンナの・・・」
「おお、知ってるのか、イナンナを。聖書は
冒頭、神が天地万物と人間を創造して始まるよな。
けど人間は、大地の化身・蛇の誘惑によって堕落
する。大地の女神を信仰する古代オリエントの
生命原理、つまり女やセックスは悪であり堕落の
象徴なわけだ。人間を堕落させた悪魔の原理とは、
徹底的に戦わなければならない。戦い続ければ、
最後に必ず天から再臨のキリストが現られて、
キリスト側は永遠の生命を得て、悪魔は永遠の
地獄行き。これが粗筋だよな。」

 拓也は昨夜の弥生の話を思い出していた。
真梨をつけねらう邪悪な霊とは、イナンナを
悪魔と信じる連中の事らしかった。
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