大根と王妃~名残恋の思い人~
大根と王妃~名残恋の思い人~
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発行者:大雪
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/01/31
最終更新日:2015/09/15 01:43

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大根と王妃~名残恋の思い人~ 第1章 噂話
 蠱惑的で豊満な肢体を惜しげもなく晒した大根。
 特にその白い美脚に果竪はくらくらとした。

「は! 駄目よ私! ここで倒れちゃ!!」

 早く私を抜いて

 私を外へと誘って

 さあカモン!

 魅惑の流し目もオマケされ、果竪はくぅぅと溢れ出そうになる鼻血を押さえようと手で鼻を覆った。

「なんて恐ろしい存在かしら! この私を此処まで激しく追い詰めるなんて!」

 鍬を片手にハアハア荒い息を吐く人の方がよほど危ないが、大根に魅了されている果竪の視線と心は大根以外に向きはしない。

 流石は大根愛して●●●年。
 大根の更なる進化の為に神生を費やす彼女は、正真正銘大根の伝道師。
 いや、『大根王妃』だった。
 因みに最初に揶揄してそう呼ばれた時、あまりの歓喜に気を失いかけた。

 大根王妃

 なんて良い響きなんだ

 そう呼ばれる事に絶頂極めんばかりの喜びが渦巻き、火山噴火の様に流れ出ていく。

「待ってて! 今貴方達を大人にしてあげるから!」

 人が聞けば誤解されそうな発言。

 何故大人なのか?

 それは、収穫されるその瞬間に大根は大人になるという果竪の持論故。
 そうして危ない、いや、熱心な一人の少女によって王宮内の片隅に作られた畑から大根が収穫された。

 その後、ウキウキ気分で収穫した大根を蔵に収めた果竪は、王宮内の喧噪に気づいた。
 自分の名を呼ぶ彼女達に、果竪は身代わりがばれた事を悟った。

「あちゃ~~」

 身代わりとして、大根人形を置いていたがバレたらしい。

「う~ん、今回こそばれないと思ったのに」

 自分そっくりの大根を見つけた時、これだ!!と果竪は確信した。
 しかし、それをあっさりと見抜かれたという事は、明燐達の大根判別能力も向上の一歩を辿っていると言うことか。

「ふっ……素晴らしいわ!」

 正しい大根との輝く未来への一歩は、まず大根達を見分けることだ。
 一人として同じ大根は居ない。

 そう――ほっそりとした妖艶な肢体を持つ大根もいれば、筋肉隆々の大根も居る。

 それらを見分ける事こそが大根道の最初の関門!!

 果竪は大切な友人達の成長にソッと感動の涙をぬぐった。
 が、そうしている間にも自分を捜す声は大きくなる。
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