大根と王妃~名残恋の思い人~
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発行者:大雪
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/01/31
最終更新日:2015/09/15 01:43

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大根と王妃~名残恋の思い人~ 第3章 哀しみの朝

 女性を連れ帰ったことが、ばれなければそれで良いと思ってるんだろうか?

 だが、正式に妃にするならば何時かはばれる。
 もしや、同情から迎えた妻だから、わざわざ伝えなくても良いと思われたのか。

 萩波は大事なことを自分に内緒にする事が多々ある。
 宰相や明燐達に話しても、自分だけには教えてくれない。
 確かに自分は萩波を支えるには力不足だろう。
 けれど、自分だってこの国の統治者の一人である。
 たとえ名ばかりと言えど、その地位に、王妃という地位に就いている者として、物事の表も裏も知る義務があると思う。

 それこそ、自分の退位に関する事ならば!!

 果竪の苛立ちは更に増す。

 それに、義務だけの問題ではない。
 礼儀の面からしても、新しい女性の存在を知らせてくれるのが、せめてもの礼儀だと思う。

 果竪の中で、ビキンと何かに罅が入る音がした。

「萩波……」
「果竪?」
「離して」

 まさか拒まれるとは思っていなかった。
 いや、そんな恐い顔をされるとは思っていなかった萩波は、いとも簡単に果竪によって突き飛ばされた。
 勿論、いくら女性のように優美だろうと、中性的な雰囲気の肢体の持ち主だろうと、仮にも武人。
 凪国一の勇将とさえ謳われる体が崩れる事はなかった。

 しかし……萩波の顔は崩れた。

 その絶世の美貌がみるみる内に驚きの色に染まっていく。
 他の者達が見れば、それすらも美しいと見惚れるだろうが、側近中の側近である宰相、明燐、茨戯からすれば情けない顔でしかなかった。
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