大根と王妃~名残恋の思い人~
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発行者:大雪
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/01/31
最終更新日:2015/09/15 01:43

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大根と王妃~名残恋の思い人~ 第3章 哀しみの朝
「果竪!」

 頭の中に次々と浮かぶ美人を称する言葉。
 そのどれもが当てはまるだろう絶世の白き麗人は、同性すら道を誤らせる様な艶やかな笑みを浮かべて果竪の元に歩み寄ってきた。

 凪国国王――萩波

 国民にはその艶やかな長く白い髪と雪の様な白い肌から『白の王』とも呼ばれている。

 凪国の聡明にして偉大なる若き賢君

 文武に優れ、巧みな政治手腕でもって大国を統治し、人の才を見抜き使うその才は炎水界でも一、二を争う高さ

 その絶対的なカリスマ性と人柄に惚れ込み酔わされた者達は数知れず

 いまだ多くの賢人才人達が彼の元に集う

 そんな彼は、この世界を治める十二王家が一つ、炎水家当主の直属の家臣という誰もが羨む存在の一人だった。

 数多の女性達を魅了する美貌に笑みを浮かべたまま、萩波は果竪の前に立った。

「果竪……会いたかった!」

 一ヶ月ぶりだ。
 人によってはたった一ヶ月だが、萩波にとっては長すぎるその時を埋めるかのように、目の前に立つ妻を抱きしめた。

 他の女性達とは違い、果竪からは太陽の匂いがした。
 いや、太陽と言うのはおかしいだろう。
 けれど、強い生命力を感じる植物の匂いが、全ての生命の源となる太陽を思わせる。

 その中に、大根の匂いをかぎ取り苦笑する。
 果竪は大根が好きだ。
 その愛は異常と言っても良いほどだが、相手が果竪だと可愛らしく思えてしまう。
 そう思う自分も末期だと周囲に言われているが、仕方がない。
 果竪はやる事なす事全てが可愛らしいのだから。

 萩波は己の妻を見詰めた。
 愛する妻。
 ただ一人、奪うように妻に迎えた最愛の存在。

 年齢差?

 んなもん関係ない。

たった四つしか違わないではないか!!

 果竪はまだ親の庇護を必要とする年齢ではあるが、貴族であればとうに婚約していてもおかしくない年齢である。
 つまり、自分の妻になってもなんらおかしくはないのだ。
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