イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「大王様、キキ様は眠っておられるだけです。いつか必ず、目を覚まされるでしょう。アルカザンが真実を言わないのには、わけがあるのでしょうが、探るのはキキ様に良くありません。キキ様をどうこうする気も、イルバシットにも関わりのない問題で、アルカザンは陰っています。今はそっとしておくのが吉です」


ガルダがそう告げ、トルキを返上すると、ローダは渋々頷いた。


「娘は本当に無事なのか?」

「はい、キキ様は強い力を得たのです。そのショックで、お休みになっていらっしゃるだけです。見守る事が良策です。もしもこの問題に敵があるとして、その敵の狙いは、命ではありません。強いて言葉で表現するなら、心を閉じさせる事とでもいいましょうか」


「誰の心だ?」

「ここからでは、はっきり分かりませんが、アルカザ様かと思われます。しかし、アルカザ様と二人の王子様の絆は、負けることはないでしょう。私には、さほど心配をする必要は無いように思われます」



「そうか、お前がそこまで言うなら、信じて良さそうだな。ここから祈る事にする。マーキスにも話してやってくれ。アルカザ王にも実際会っているからな…キキの身に危険がないなら、アルカザンへの敵意を持たぬように、よく話をしておけ、たのんだぞ」


「はい、承知しました」


ガルダは、マーキスにどう説明するか、その策を練るため、イルバシット山の北にある、聖人の泉に向かった。

キニラの滝の大元にあたる泉で、冷水泉と温泉がある。

旅人の泉とも繋がっているが、こちらの方が塩分が強い。

塩の湖、ピタ湖と一部が繋がっているからだ。


王族や、旅を終えた若い戦士、そしてガルダを含めたトルキナスだけが入る事を許されている。

若い戦士はまだいず、今年、旅立ちを迎える戦士を抱えた王家の当主がいた。


王家で男の子が生まれると、その子はすぐに里子に出される、乳飲み子のうちは、子供を産んだばかりの母親に預けられ、半年経つと、親は亡くなったものとして、里親を募るのだ。

イルバシットでは、空気が薄いため、子供が生まれにくい。

だから、里親を申し出る者は比較的多い。

家に来た子供は、大切に育てられるし、多くは、優遇が約束された戦士を目指すのだ。

ザード家の王子も、シエラ家の王子も、今年旅立ちを迎えるはずである。
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