イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
キキの体に変化が起きたのは、ラスカニアに帰ってからだった。


アルカザと二人で話をしていた時、キキは突然気を失った。

その時、キキのドレスの裾から、赤い石がこぼれ落ちたのだ。

アルカザは驚き、二人の息子の顔を見た。

二人とも下を向いた。

なんと言うことか、あの日、石の近くには行かなかったと言っていたのに。


「あの時ですね?石には近づいていないと言っていたのに」

すでに、話しかけても、キキは返事をしなかった。

アルカザは、石を返す事を思いつき、遣いを探した。


この時、アルカザの遣いをつとめたのが、イルバシットの若い戦士だったのだ。




初めて気絶した日以来、キキは、段々と眠る時間が長くなって行った。


だが、まだ話しも出来たし、散歩をする姿も見受けられていた。


そんなある日の事、二人の王子には衝撃的な事が起きた。


朝日の中、トルカザは、摘みたての木イチゴを持ってキキを見舞った。


「ありがとう、美味しいわ。お前たちには話しておかなきゃならないことがあるのに、おばあ様は、眠ってばかりでごめんなさいね」



キキは、用心しながら話をした。


城の中に敵がいることに気づいていたからだ。


敵が誰かは、もう推測ができたが、どうつたえたらいいか、まだ決心がつかないでいた。


だから、キキは、敵が仕掛けて来た術に掛かったふりをして、眠り続けるのを赤い石のせいにしたのだ。


アルカザにも告げてあるが、この復讐には、大きな誤解がある。

時間がかかるし、第一、敵の目的は、誰かの命を奪う事ではない。



こうなるまでには、ある家臣の裏切りと、改心の物語があったが、彼の行動を止める前に、アルカザは、彼の術にかかってしまったのだ。


私は彼の目的を、目を閉じながら考え続けた。

父親を追放されたことを恨み、アルカザと王子達を引き裂こうとしているのか。

きっとそうに違いない。

だとしたら、しばらく、王子達自身の考えにまかせ、見守った方が良さそうだ。

彼が自ら改心して、術を解いてくれるのが、一番よい解決である。


どうか、暗い心を早く捨てて、頼もしい家臣に戻ってほしい。

キキは、下の王子の頭を撫でながら、王子達に授ける策を練っていた。


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