イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
ミナの親は、ラスカニアの山師だった。

イルバシット山にある金鉱脈を見にやって来た。

ラスカニアに繋がっている可能性をはかりにきたのだ。


戦士を目指す子供達は、みんなミナと友達に成りたがった。


十五才になる前に、ミナの心を掴めれば、旅をする必要はないからだ。


俺は、ミナに選ばれると信じ込んでいた。

仲が良かったし、そんな話もしたことがあったから。


しかし、ある日突然ミナはラスカニアに帰ってしまったのだ。



ミナは、最後にこう言った。


私父さんとラスカニアに帰るから。


俺は、その時のミナの顔を時々思い出す。


ミナが帰ってしばらくは、すべてをミナのせいにした。


しかし今は、本当に帰りたかったわけじゃないのかも知れないと思っている。


子供だった俺は、ミナの本当の気持ちを聞かなかった。


ずるいのは俺だったんだと思う。


自分の気持ちさえ伝えられないのに、親にしたかったミナを恨むなんて最低だったな。


だけど今なら、ミナにあの日の事を聞けるかもしれない。俺はうわの空でニキの話に相槌をうつ。


ニキは、俺の様子がおかしいのを見て、山羊のミルク紅茶を暖かいのにかえてくれた。


「ありがとうニキ。女の子の事なんか、なんにも知らないくせに、ちょっと傷つけられた痛みは、いつまでも覚えてるんだ。ばかみたいで、いつもいやになる」

「わたしも、らざ、きずつけた。でもけっこんした。スナあればむすばれるし、なければだめ。そのことじるざスナなかった。じるざわるくない」

「スナって、運命とかそんなものかな?」

「ちがうとおもう。うんめいはチャム、はじめからもっているもの。スナは、つくるもの。そのことじるざ、つくらなかった。それだけのこと」

なんとなく理解できた。

確かに、俺は、ミナの気を引こうとするばかりで、ミナを分かろうなんてしやしなかった。

絆が生まれなくたって、当たり前だ。

そうか、スナって言うのは、絆のことか?

「三人の間にスナは生まれたの?」

「うまれた。むすばれたスナは、まもってくれる。でも、とうさんかあさんらざとわたしのスナむした。それはいけないこと、とうさんかあさんいけないことした」
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