イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
アフィリエイトOK
発行者:桜乃花
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット


子供の二人が解決出来る問題ではなかった。


でも何か言わなきゃ。


「だってずいぶんお姉さんだもの、会ったって恋なんてしないよ」

トルカザは、負け惜しみとも、執り成しともとれるような事を言って、キキの目をのぞいた。


なんて優しい子なんだろう。

息子アルカザが、迷うのも理解できる。

キキは、次の世はアルナスに渡すべきと考えているが、アルカザの迷いは、アルナスに伝わっていて、時々、可愛そうになる。


「そうだな、いとこなんだから、会いたいと思って当然だよね。深い意味なんかないよ」

「そうね。お前達の気持ちはよく分かったわ。帰ったらこちらから、挨拶に行きましょう。ただ話をしたり、名前を覚えたりするの。とてもかわいらしくて、優しい姫達よ」

そう言った時のキキの目がとても優しかったので、王子達は、姫達に会うのを、楽しみに思うことが出来た。

「さぁ、王子達、目を閉じて!目を閉じないと、痛くなるほど明るくなるの」

キキがまず目を瞑り、両手で覆うので、王子達は慌てて目を閉じた。

よく見れば、御主の戦士はつば広帽の鍔を引っ張り影を作っただけだった。



だから本当は、下を向く位で大丈夫なはずなのだが、キキは、王子達があまりに可愛いので、大袈裟に言ってふざけたのだ。

イルバシット山を下りきると、そこには深い森がある。

このまままっすぐいった先には飛来石も。

だが、直ぐには訪ねなかった。

キキは、まず旅人達の温泉を訪ね、そこでしばらくあそぶ事にした。


「ラスカニアの温泉よりずいぶん温いんだね。イルバシットの温泉は、みんなこんなに温いの?」


「いいえ、宮殿の泉は熱かったでしょう?温くて、ほら、お魚がいるのよ、もっと東で、川とつながっているの」


「!!ほんとだ、兄様お魚がいるよ!」

「おばあ様、この魚はラスカニアにもいるのかな?僕、飼ってみたい」

アルナスは魚を水ごとすくって、キキの顔を見た。


「どうかしら、でも、ラスカニアの水では生きられないかも知れないわね。また見に連れてきてあげる。だから放してあげなさい」

アルナスは残念そうだが、すぐに笑顔になって、魚を放し、追いかけて、魚が逃げるのを楽しみはじめた。

キキも靴を脱ぎ、ドレスの裾を上げて、一緒に遊んだ。


78
最初 前へ 75767778798081 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ