イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
下の王子は、アルナスの黒髪とは対照的に、銀色の髪をしている。

外見には違いがあるが、二人の王子はそんな事気にはしなかった。

ただ、互いが大切で大好きなだけである。

だから、大人達が影で何を言っても、兄弟を嫌いになんかならなかった。



「お母様、お屋敷の中の宝石の数を数えたんだよ。僕の方が多かった。お兄様は、お庭にいる騎士の人を見つけたんだ」

「二人とも、あまり走り回ってはいけませんよ。まだ寒いのに、汗をかいて、風邪をひいてしまう」

王子達は、母君が笑顔なのを見て、大人しくするのは、しばらく見送ったようだ。

また、花壇を目指して走り出した。




「兄様、お姫様が四人いるんだって。見てみたいね。可愛いのかな?」

「きっと、どこかから覗いてるぞ。物語ではそうだろ?花壇の花をプレゼントするんだ」

「うん!そうだよね!振り向くと、後ろにいたりするんだ」

二人は振り向くが、そこには誰もいない。

向こうから、案内役の、イサという騎士が、歩いて来るのが見えていた。

二人は、お姫様の顔を見るのを諦めて、王子の役目を果たすため、イサの方に歩いて行った。





「マーキス様がお二人と、もっとお話したいそうですよ。お菓子をあがりながら、お話しなさったらどうですか?姫様方は、今お勉強の最中ですが、もう少ししたら、お出ましになるかも知れません」

イサは、エジプト人に近くて、褐色の肌をしている。

にこにこと笑うと、左の頬にえくぼが出来て、凄く優しそうに見える。

しかし、二人は、考えを見透かされたような気がして、素直に返事が出来なかった。


「さぁまいりましょう。お二人ともずいぶん汗をおかきになりましたね。お着替えをなさるなら、お付きの方を呼びましょうか?」

アルナスは頷いた。

リャウドに会えば安心出来るし、とりあえず返事が出来る。

お菓子でもと言われたのに、二人で下を向いたままなのは、凄くおかしいから。

イサは、二人の王子の様子を見て、王女達に会わせても問題ないと判断した。


イサは、三つの王家の一つ、ザード家の直系だから、王家に関わる判断も決することがある。

国の次の世を預かる王子と王女の対面もその一つだ。


賢い子供。

それがイサの二人の王子に対する感想だった。

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