イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「イリシャと違って、イルバシットの戦士たちは、女の子を知らない。話をすると、心が動くから、わざと話しかけないようにして来た。それでも恋はするんだ。切なさを知っているから怖いんだと思う。だから聞いてみたいと思った。ニキは、いきなり来たラザをどう思ったの?」

「らざからきいてない?何度かイルバシットきたことがある。とうさんかあさんといっしょ。あったことあった」

ニキは、少し困った顔で、微笑んだ。

「とうさん、イリシャ王のお供。かあさんにニキもいきたいいった」

親父に聞いていたにもかかわらず、俺は驚き、ニキの顔をみた。

「ニキうそいった。じるざおこったか?わたし、イルバシットのきゅうでんで、そのときラザとはなしした。ことばわからない。ラザしろいはなくれた。どきどきしてにげた」

「それから、またなつがきたときラザがイリシャにきた。わたしのいえ、もんばんいるのに、らざしのびこんだ。そしてまたはなくれた。ラザは、イリシャ語しゃべった。あなたがすき。とてもすき。わたしをすきになって」

ニキは、いつもは見せない、はにかんだ表情を見せて、微笑んだ。

「らざ、いっしょにイルバシット来ていった。わたし、ことわった。とうさんかあさんゆるさないから」


「ラザが、人の屋敷に忍び込むなんて、そんな、無鉄砲な人じゃないのに、おどろいたよ。無事に帰って来たのは、奇跡なのかな」

俺の心は、兄の情熱に触れて、強く動いた。

「とうさんラザろうにいれた、わたしかなしかった。とうさん、イリシャのそとについほうといった。りざん、なんどもいえにきて、じょうやくいはんいう。むすめのへんじまだのはず。むすめがいやいうなら、わたしがせきにんもってつれてかえる。だから、むすめのへんじをきかせろ。りざん、きれいなたんけんおいていった」

今目の前にいるのは、綺麗だけれど、質素な服のニキ。

でも、去年の夏までは、イリシャ貴族のお姫様だったんだ。

俺はまた、自信を失いそうだった。

ラザと同じ情熱が、俺の中にあるんだろうか。

「じるざ、へんなかおして、はなしいやになった?」

「嫌なことなんかないよ。ただ、俺に、兄さんみたいな情熱があるのかな。そんなに人を好きになれるのか、自信がないと思ってさ」

そう言いながら、俺は、ミナのことを思った。

苦い思い出。
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