イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「そうだろ?彼らが歩いてる姿を見て、すぐわかったんだ。きっと剣の腕前も、相当あると思う。剣士と試合が出来るのは久しぶりだから、僕は嬉しいよ。あんな事がなきゃ、僕は、旅先にいて、剣の修行をしていたに違いないんだから」

「皆、多かれ少なかれ、運命が変わってしまったな。でも、誰かのせいには出来ないさ。だれも、こんな運命想像出来るわけないんだ」

「ずっとこのままかなのかな?兄さんは、平気なの?」

「嫌だといったら変わってくれるのか?今のうちから政を学んでおけば、本当に王となるときには、もう一人前だ。悪いことばかりじゃないと信じるさ」

兄弟の抱える問題は、リャウドにさえ知らされていなかった。

彼らと、彼らの両親しか知らない重大な秘密だ。


ことに際して、兄弟は、祖母のキキ・ラゴン・クスも、関わっているのだと、感じるようになっていた。






二人の王子を見て、門番は、何時ものように石の門を開け、王子の御成で有らせられます、と城の用人達に合図をした。

なにも知らない彼らにとっては、極ふつうの一日の始まりだ。



事件が起きたのは、王子達がまだ幼いある日の事だった。




ある日の夜、この国の東の山に振動が走った。


国王アルカザは、すぐさま信頼の置ける騎士団に、調査の命を出した。


翌朝、現場を見た彼らには、山の中腹に、大きな石が生まれ出て来たようにしか見えなかった。

敵の存在は無く、火の出た様子もなかった。

騎士の隊長ゼントは、石を少しだけ砕き、それを城に持ち帰った。


「アルカザ様、キリガス山の中腹に、石が出現しています。火も無く、敵の姿も有りません。石の一部を持ち帰りました」


「そうか、夕べこの城から、火が落ちて来るのが見えたのだ。お母様の予言した通りだった。もう火が無いのなら、見張りをたてるだけでよかろう。三日経ったら私も見に行く。国境の反対側でよかったがもしも、イルバシットから何か言って来たら、私が会おう。では頼んだぞ」


極ふつうの一日だった。

空から石が降って来ることは、古文書にもあった。

あまり良きことの前兆にはされないが、近寄らぬことを守れば、災難を呼ぶとも書かれてはいない。

アルカザは、ゼントから渡された石の欠片を眺めながら、その日の政を始めるのだった。


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