イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「そんなに怖い顔をするなよ。君は大切に出来る主人を持って、幸せだな」

「あなたは、違うのですか?」

「同じだよ。俺にも大切な主人がいる。その人の為に今旅をしているんだ。ラスカニアの複雑な事情は、俺には関係ないさ」

「本当に、試合はやるんですね?」

「やるよ。俺は王子達の事、もっと知りたいんだ。さぁ、諦めて、伝えて来てくれ」

「絆で結ばれてる人間は強いって知ってるだろ?」

花売りは、まだ納得していない。

「なぜ、こんな時に…命を狙う者は、敵ばかりではないのに…」


花売りは、一人言を残し、トルカザの元へ向かった。

どんな意味なんだろう?

敵ばかりではない?

その言葉は、俺の胸に深く刺さった。

花売りが遠ざかった後、ネストと顔を見合わせる。


「バルサン、弟の方は明らかにおかしいよ。顔じゃわらってるけど…どこか違う」

「どういう風に?」

「トルカザは、王になる気はなさそうだ。それだけじゃ問題はない。でも、なんだか、すべてを諦めているようなそんな気がする。自分の皿に毒が盛られていたら、ショックなのは分かるが」

「そうか、俺には分からなかった。お前は繊細だからな」

ネストは笑ったけれど、なんだか少し寂しそうだ。

こいつの気持ちだけは、表情だけで判断出来る。

「試合が嫌なのか?お前まで、そんな顔しないでくれ」

「違うんだ。この旅も、僕達もうまく行ってるさ。ただ僕の家の問題なんだ。僕にだって、悩みくらいあるさ」

「話たら楽になるんじゃないか?これから長い旅が続くんだぞ」

「もし、僕に花嫁が見つかったら、話す事にする。君がきいても、なんだそんな事かと言われるのがオチだけどね」

ネストは、面と向かって話をするときは、いつもと変わらない。

いや、俺が気絶するまでは、こんな顔していなかった。

俺が気絶している間に何があったんだろうか?


「僕と同様、主人役も悩める子供って事かな。僕は、毒の事だけじゃないような気がしてる。母親の事かもしれない」

「母親?」

「トルカザの母親は、王妃じゃない。花売りは喋らなかったが、国の中にはいないようだ。トルカザは、その人を探すつもりなんじゃないのかな」

「トルカザは、国王である、自分の父親をどう思っているんだろう?」
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