イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
アフィリエイトOK
発行者:桜乃花
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「半分は遊びらしいけど、強い剣士を集めるために、こんな事を始めたらしい。時には今日みたいな芝居をうってね」

「そんな事情を話すなんて、律儀な奴らだな。悪人じゃないとは思ったが、まさか本当に王子とはね…まだ頭が痛い。散々急げって言ったのに、ごめん。夜が明けたら、すぐカルタゴへ向かおう」

「あぁ、そうしたいんだが、泊めてもらったし、医者も呼んでくれた。手合わせしたいと言うのを、無碍にも断れないだろ?だから、俺が明日二人と試合する事にした。出るのは明後日だな」

「そうか、剣なんだろ?お前は武器が違うのに、悪いな」

「剣で君を負かした事だって、一度や二度じゃない。忘れた訳じゃないだろ。いつ何時、危険な事が起きるかも知れない。その時のための肩慣らしだ。勝って良いものかと迷うだけさ」


ネストは、俺に気を遣っているのだと思う。

しかし俺は、少しばかりもやもやした気分だ。


自分のせいでラスカニアに来ることになり、自分のせいで、クス家に世話になり、今度は親友に試合の代役を頼まなくちゃならないなんて、本当に自分に腹が立つ。




腹を立てながら、片方では可愛らしいシーナの顔を思い浮かべた。


俺は、わがままを言いたい放題に言って、その上、思い通りに行かなくて駄々をこねる子供のように切なかった。



自分は、わがままな子供で、ネストは優しくて正しい大人だ。



腹を立てたり、イライラしたり、それをネストのせいにしたり。


俺のみみっちい考えは、そのままネストに伝わった。



どうやって、ネストに誤ったらいいだろうか?



俺は、作り笑いも、謝る事も出来ずに、ネストの話を聞いていた。



「すぐに片付けるさ。そうしたら、全力で歩こう。間に合うさ。君の真心が通じない訳はない」


俺は、二つ下のネストにいつも助けられる。

それはなぜだか分からない。

イライラもいつしか静まっていた。


「ありがとう。気にせずに、負かしてやれよ。あいつらとも絆が出来る。それは、イルバシットとラスカニアにとって、悪い事じゃないだろ?」


45
最初 前へ 42434445464748 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ