イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「兄さんは、薪売りの青年と、宿屋の若旦那とどっちがいい?」

「そうだな、たまにはゆっくり日の光をあびたいから、薪売りにするかな。最近は、執務ばかりで体がなまっている」

「そう?それでいいの?薪売りは、下僕の仕事だから、服が汚いよ!それに、手に傷が出来る」

「構わない!聞いているうちに楽しみになって来た。能書きはいいから、さっさと服を持って来い」

「リャウド、下僕の服と、旦那の服を両方だ。凄く楽しみだな。君もなにかやりたいなら、持っておいでよ。はじめの頃は、二人でやったじゃない」

トルカザは、凄く楽しそうだ。

あの騒ぎの後、こんなに嬉しそうな顔を見るのは、初めてかもしれない。

「兄さん、すでにアンタゴの町の宿屋には看板を外すように言ってあるんだ。つまり、彼らは俺たちのやってる宿を探すしかないってこと。待ってれば、町のみんなが案内してくれるんだけど、それじゃつまらないから、薪売りが出てくるわけ。この剣が活躍するんだよ!おばあ様の形見の綺麗な刀」

それは、イルバシットの女性用トルキで、戦士のものより細くて短い。

旅先で、お菓子を切るのに使う道具だ。

鹿の角の白が少し飴色に変わって、時が経った事を教えていた。

刃の元のところに、持ち主の名前がいれてあるのが通例だ。

このトルキにも、名前が入っている。

女性用の丸文字で第一王女キキ・ラゴンとある。

キキと言うのは現イルバシット王ラメルの叔母にあたる人で、まれにみる美貌の姫だった。

最終的に美姫キキを勝ち取ったのは、アルカザンの王子カザルス・クスだった。

キキの父ローダは、勇敢で賢いカザルスを気に入って、キキを嫁がせる事を決めたのだった。




「いいかい、彼らはこっちに来るしかない。来たら、リャウドが知らせてくれる。そうしたら、宿屋の若旦那が下僕を叱るんだ。彼は薪を綺麗にするのが出来なくて、主人に殴られる。その時、おばあ様の剣が彼らの目に留まると言うわけさ」

筋書きは、いつも違うし、全員引っかかると言うわけでもない。

しかし、リャウドが若旦那や、主人の役をやった時は成績がよい。


「何を考えているんですか!宮殿内は何かと息苦しいだろうと思って、たまたま外にお連れしたのを、そんなに尾鰭をつけられては、私の立場はどうなるんです!」
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