イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「このトルキにかけて、他言はしない」

「そう信じて話したんだ。お前に嘘は言いたくないからな。悪かったな、心配かけて」

俺は、旅立ちの日が気になったが、キサに悪い気がして、聞けなかった。


「これを見ろよ。トルキってこんなに綺麗なんだな。君の家には、もう二本あるんだろうけど。俺の家にはこの一本だけだから。姉さんも母さんもすごく喜んでくれたよ」

こっちが君のだと渡された短刀には、雫型のトルキが二つ細いところが柄の中心に向くようにはめ込まれていた。

柄は鹿の角の白で、青緑のトルキは鮮やかに映える。

キサのトルキは、楔型で刃の方を向いて、三つ並んでいた。

どちらも、美しい宝剣だったが、二人とも、自分の名の刻まれたトルキをただ見つめながら、話した。

「先生は元気だったか?」

「あぁ。きっとすぐに恋人を見つけるさ」

俺達は、トルキを革のケースに仕舞い、旅立ちの日について話をした。

「旅立ちの日は、三日後の月の刻だ。どうやら、トルキを受けてから三日らしい。君が風邪だと言ったんだが、日にちはかわらなかったよ。早まったかな」


俺は何も言わず首を振った。


「いいさ、日程は初めから決まってるんだ。風邪なんか…そう言えば父さんも風邪だったな。前の晩にラキリス様と二人、マレー酒を飲んだんだって言ってた」

「なんとなく分かる気がする。誰だって緊張するからな。何があったって行くしか無いんだが…。とにかく、いろいろな事があるらしいからな。気をつけようぜ」

「そうだな、しばらく大人しくしてるさ。ところでキサ、お前は何処か行きたいところがあるか?もし予定がないなら、ラスカニアに行かないか?」

「ラスカニアか?君は、シス様の事、気にならないのか?」

「もう、戦士を傷つけた罪人はいないんだ。それに、今では、王室同士のつき合いもある。俺は、行ってみたいと思うだけだよ」

「ミナに会いたいのか?」

「会いたいと言うのが正しいか分からない。でもどんな暮らしをしてるのか見て見たいんだ。ちゃんと終わらせなきゃ、恋人を見つけることなんか出来ないだろ?」

「予定はないさ、でもシルザニアにしようかと思ってた。母さんのふるさとだから」

「そうか、まるっきり、反対方向だな。ならば、先にラスカニアに行かせてくれないか?」

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