イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「キサ、敵は私のように優しくはないぞ。お前の金を狙って襲って来る。お前達は二人で、相手は多勢だ。今から、命懸けの勝負の練習をする。私の刀は、刃がついてるぞ。甘く見ていると、花嫁に会う前に曾祖父に会う事になる」

先生が何か言うと、キサはまたガチガチに堅くなった。


「キサ、先生の言葉に惑わされるな!お前は誰よりも強いんだ」

俺は、すでに、自分の大剣を握りしめ、大声で叫んでいた。

先生は、稽古とは思えないほど、思い切り刀を振り下ろした。

キサは、なんとか弾き返したが、すでに息が上がっていた。

俺は、居たたまれず、二人の近くに駆け寄った。

先生の方に回り、キサの顔を覗き込んだ。

劣勢だが、キサの目は強い光に満ちていて、俺は安心した。

しかし、先生の刀がおかしい。

刃が光るのだ。

無いはずの刃が。

「負けるものか…負けるものか…」

キサの声が聞こえる。

先生は、余裕綽々で、微笑みさえ浮かべているが、キサは、先生の刀を受けることで一杯で、攻撃が出来ない。

刀の刃鳴りは、すべて、先生が打ち込み、キサが受けることで生まれていた。



太陽が沖天に達して、刀が光る。

先生の刀には刃があるじゃないか!

それに、キサの腕や足には、血が流れてる。

「止めろ!キサを殺す気か!どうして刃のある刀を使ってる?」

「下がれジルザ。お前の番はまだだ。邪魔だぞ。キサが怪我をする」

こんな話聞いたこともなかった。

俺には、先生が狂ったとしか思えなかった。

だから、先生がキサに刀を振り下ろした瞬間、俺は後ろから斬りつけた。

先生は、そんな攻撃など難なくかわしてしまい、キサと俺は、先生の背中をを追いかけるように、ぶつかり合った。

頭が当たる時、俺達は互いの目の中を見る事が出来た。

キサの驚きの中には、僅かに安堵の色があった。

俺は、この旅立ちのすべてを壊すくらい大それた事をしたにも関わらず、なんだか満足して、倒れ込んだ。

俺は、その日の夕方まで、気を失っていた。

キサは、戦いの最中で気が張っていたから、一瞬気絶しただけですぐにおきたらしい。

目が覚めると、俺は道場の仮眠所に寝かされていて、傍らにキサが、疲れた顔で座っていた。

「大丈夫だったか?」

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