イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「ここへ連れてきたのが誰かを考えたら、そう思うべきだろうな。しかし、ここはアダン家の物見だ。覚悟は必要だが、望みはある」


「…」


「怖いのか?お前らしくもない」


「出陣の時はいつも震えるんです。情けないけど」


「もし、痛めつけられたら、大事な事をしゃべってしまうかも知れない」


「誰だって怖いさ。痛いのも嫌だ。もし拷問をうけたら、知っている事はしゃべっていい。お前が知っている事なんて、庶民のレベルだ。わかったな」


「捕まる前に戦っちゃ駄目ですか?武器はないけど、暗闇なら、目の慣れてるこっちの方が有利だ」


「お前、怖いんじゃないのか?」


「また毒で眠らされるのかな。それだと駄目ですが、寝た振りをして、その」


「あれだけ騒いだからな…。寝た振りは。足音か?お前にこれを渡しておく。もし敵なら、好きに使え」










イナスは、暗い部屋の中で、シスからの知らせを待っていた。



急に緊張が増したのは、かすかな足音が聞こえるような気がするからだ。

危険なら、声で助けを求めるとシス様は言ったけれど、石の壁のどこから声が届くと言うのか。



足音らしき音は、聞こえたり、聞こえなかったり。


唾を飲み込むのも、はばかられるほど耳を澄まし、シス様の知らせを待っている。














潜り込む隙間は、どこにもあるわけはない。



敵か味方かは別として、中にいるのは人だ。


シスは中の様子を見る為、塔の中を照らした。


灯りは手の中にあるランプだけ、シスは、できるだけ階段を降り、ランプを翳す。


その中に映ったのは、見覚えのある革鎧だった。


『誰だ。そこにいるのは?私はこの宮殿の主だ。その革鎧は我が部下の物に違いない。名乗ってみよ!』



『!!!レンカ小隊長!まさか、シス様?』


『黙れサビ!離れよう!相手の顔を確かめるまで、相手の話には乗るな!』

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