イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
やっぱり俺達は幼なじみ。


一言目にはまだ緊張があったけど、走り出した今は、なんだか楽しい。


信じられる大切な友達だ。


互いに職を選び、その場所で生き初めてからは、話をする事も許されなかったが。


「元気そうだな…」


イーデが呟くと、ケイは彼の背中に頭突きを入れた。


本当なら、そんな事許される関係じゃないが、二人の時なら、楽しい。


「母上はいいのか?」


「そんな事より、急いでるんだろ?」



二人は、長い廊下を走って、王子の守られる部屋の前に立った。





イーデは、息を吸ってから扉を叩いた。



「シス様、イーデです。ケイは拘束されていました。安全ですので、連れて参りました」


部屋の中からは、騎士達の笑い声がもれていた。



和やかな雰囲気なのかもしれない。



「入れてやれ」


シス様の声が響いた。


俺は緊張したが、背中の縄を掴むイーデの手の温もりが伝わって来ると、不思議と落ち着いた。



「遅くなりました。何やら北の塔に異変があると言っています」


「北の塔、近くの森に、木菟でもいるんじゃないのか」



そう言ったのは、イーデよりかなり年長に見える騎士である。


普段から、王宮の中で働く貴族の嫡子達は、歩兵小隊の兵士の顔など見た事もないだろう。



「そいつがお前の幼なじみか、細い割にはなかなかの腕前だった」



「大剣の準決勝の相手でしたね」



俺は忘れかけていた競技大会の事を思い出した。


確かに、自分の相手をした近衛隊の副長、その人だった。


皆、くつろいだ格好だが、いざ大事となれば、軍の隊長達。



俺は、悔しさより、憧れの気持ちで体を震わせていた。



「ケイ・シグ、話しを聞こうか」



「北の塔に異変が御座います。動物が紛れ込み、暴れている様子。土を掘り下げ、穴となっては、牢としても使えますまい。今のうちに見ておきましょう」


「敵は手強いからな。火事くらいではあぶり出せなかった。それよりも、お前が探していたドレとネードは見つからないか?」


「はい。納屋から、厩まで、回りましたが、未だ見つかりません。宮殿の外とは考えにくいし」


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