イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「そんなやつの味方をするつもりですか?」


「いや、ただ、奴だって、並大抵な努力じゃここまでは来てないって事だ。お前だってそうだったろう?貴族を憎いと思う気持ちをどこかで断ち切っはずだ。だとしたら、もっと腹黒い幕がいる」


サビは不服そうだが、若者というのは、憧れ、尊敬を持たなければ、師とは認めない。


たくさんの優秀な弟子を持ち、大師範となるのだ。


「つまりは、大師範ソナ・サンは立派な人物だって前提の話になる。その立派な人物が、狙いを付けた人以外の人間まで狙うだろうか?」


「確かに、弟子を大事にする人だと聞いた事がありますが…」


「わからん!奴が尻尾を巻いて出てきてくれたら生かしたまま、話を聞く事も出きるんだが…。それも難しいか」


「小隊長、切っ先が鈍るようなこと言わないで下さいよ。キキ様に、毒のナイフを投げた事はたしかなんですから」


「毒か…。イルバシットの子供は、指の先を無くしたらしいな。レブも、胸の筋肉を少しそがれたらしい。奴にしてみれば、殺すのは容易いだろうに。なんだか、俺には、やつが悲鳴を上げてるようにしか見えない」




「小隊長…。俺には分かりませんよ。なんであんな奴を庇うのか」


「かばってやしない。ただ、理解したいだけだ。罪を理解していなければ、罰する事は出来ない。奴の闇を知った上で、罰するのと、ただ闇雲に殺すのとでは、生と死ほどの違いがある。もっといえば、ちゃんと殺すためには、やつの悲しみを見ておかなきゃいけないって事さ」


「そうか。王家の血筋でしたね。首を落とすにも、俺みたいな下っ端にはお役は回って来ないって事…。」


「寒くなって来たなあ。先の話は置いておいて、塔の中心も歩いてみるか…。ケイの奴どこまで行ったんだか」


二人は、縛られていた縄の端を互いに持ち、近寄ったり、離れたりしながら、塔の中を歩き、再び、誰かの足音が近づくのを待った。










「第三隊のケイ・シグと申します。シス様に報告したい事があります。取次ぎをお願いいたします」


「ケイ・シグか。お前は第三隊小隊長と兵長を捜索中だと聞いている。見つかったのか?」


「いいえ、捜索中に気づいた事を、シス様に報告いたしたいと思い、申し出ました」


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