イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「俺が宮殿を出てから、一時間たらず、敵がもし入り込んでいるとしたら。みんなで二人を探そう。短時間で、二人を隠せる場所は、そうはないはずだ」


しかし、宮殿は小さな建物が多く、二人の行方は簡単には見つからなかった。


足跡が至る所に刻まれ、どれが誰だか分からない。


それに、もし敵の手に墜ちたのなら、という焦りから、中隊長への報告も遅れた。









「お前達、何を騒いでいる。俺は、命令を下した覚えはないぞ」



「エン中隊長。実は、ドレ小隊長とネード兵長が見当たりません。敵の手に墜ちたのじゃないかと…。捜索を」



「報告はどうした。もしお前達の考えの通りなら、大変な事だぞ」



「申し訳ありません。二人で休憩をしている可能性もあると思い、その、連絡が遅れました」


「ばかな。サボりなどあり得ん。シス様に伝令だ。護衛も増やせ。裏切り者め、必ず捉えてやる」


エン中隊長の号令は、東の宮殿に轟いた。










「エン中隊長の声だ」


「派手に探し始めたものだ。敵の動きが早まらなきゃいいが」


「向こうの声は聞こえても、こっちの声は届かないものですね」





「そうだな。さて、どうやって外に出ようか?」


レンカは、自分の口にはまっていた木の玉を反対側の石壁に思い切りぶつけた。


カーンと高い音がした。

誰かの耳に届いてくれ。








「今なんか音がしなかったか?」


「高い所から、何かを落としたような」


「たしかに、北の方から何か聞こえたようだが…」


大隊長への伝令に向かう二人の振り向いた先には、物見の塔があった。



「あの塔は、宮殿の中からしか入れないって話だから、有り得ないだろ。さっさと大隊長に報告だ」







「そうか、もっと上の方に当ててみよう。サビお前もやれ」


二人は、必死に、玉をなげつづけた。









「大隊長。エン中隊長からの伝令でございます」

誰もいないので、もしや扉のなかに番兵がいるのかと、二人は扉に手をかけた。


「痛て、棘が出てやがる。大隊長、エン中隊長からの伝令でございます」


中に入り、何度声をかけても、答えはない。




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