イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
息苦しさをこらえ、レンカはサビの腕の結び目をほどこうと力を込める。


喉が潰れるのが早いか、サビの手が自由になるのが早いかだ。











「ケイ、どうして戻ったの。母さんは大丈夫だと言ったのに。仕事を離れるのは、敵に討たれるより悲しい事。母さんは絶対死なないわ。すぐにお戻りなさい」


ケイは、それでも帰って来て良かったと思っていた。


母親は、十日前倒れた時よりも、数段元気に見えた。


心配しながら働くより、叱られたって、元気な顔を見た方がいいに決まっている。


大隊長にもシス様にもお礼を言おう。


「母さん、行ってくる。本当に元気そうだ。戻って良かったよ」


「ケイったら、戻って良かったなんて、もっと覚悟をなさい。父さんが聞いたら、がっかりなさるわよ」


怒っていながら、母さんは笑っているように見えた。


ケイは、母親のおでこに自由の額を当て、熱の無いことを確かめると、お手伝いのおばさんと笑顔を交わし、馬に飛び乗った。


本当は、自分の馬で、宮殿や城に入る事は禁じられている。



しかし、急場のこと、東の宮殿に一番近い馬繋ぎまでのつもりで、鞭を振った。




愛馬は、ケイの気持ちを汲んでくれたように、矢のように走った。



第三小隊の持ち場は、宮殿の北側の門と、物見の塔のあたり。


俺は北の門から、いれてもらった。


北には、物見の塔があるが、この塔は有事の時くらいしか使われない置物みたいなものだ。


俺は通り過ぎ、大隊長のいる詰め所のあたりで、小隊長と、サビを探した。


しかし仲間達は、俺の顔をみるなり驚き、同じ質問をした。



小隊長や、サビはどうした?


一緒じゃないのか?



「俺は一旦、母親の顔を見に帰ったんだ。大隊長がそろそろ警備を縮小するから、遠慮はいらないって言ってくれたから」


「そうか。じゃあやっぱり、どこかで、さぼってんのかな」



「サビだけならありえるけどドレ隊長がサボリなんて、あり得ないだろ?」


なんだか嫌な感じがする、あの時、あのお遣いの兵士は、あいつはどこから現れた?


もしも、宮殿の中ではない所に隠れていたのだとしたら?
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