イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「ゾルジ。許してくれ。指をなくすなんて」


「彼は寝ている。痛がる声はうわごとだ。彼の傷は大丈夫。腕をなくしたわけじゃない。隣に部屋をもらったから。これを飲んでもう眠れ。二人の事は儂がみている」


レブの傷は、焼けるように痛んだ。


血に染まった布を持ち上げてのぞくと、色が変わっていた所は、皮膚か削られていた。


でも触っても何も感じなかった所が、今は焼けるようだ。


助かるんだ。


レブはそう思い、ゾルジの方をもう一度みた。


彼は眠りながら、痛いとか、助けてとか言っている。


罪悪感を感じ、ため息をついたあたりで、俺も眠ってしまったらしい。









「君達は、もういいじゃろう。宮殿の中には近衛兵がおるようじゃ。とりついてくれて、本当にありがとう」


三人の兵士は、二人の話しを聞いて安心したのか、表情を緩めて帰って行った。



タグは、彼らが帰ると、見張りの兵士をシスに頼んだ。



「二人はどうだ?」


「二人とも、命は保証します。レブは、胸の筋肉の一部を、ゾルジは、右手の薬指を失いましたが」




「そうか…。二人は元の仕事に戻れるだろうか」

「今日より剣士となったわけでもない二人、外から思うほど大変な事ではないでしょう」


「そうか…傷の痛みはいつ頃とれようか?」


「若い体の事、二日もすれば、話も出来るようになるでしょう」


「ありがとう。よく見てやってくれ。ハル・サンが見つからない。ヨナ・サンもな。まだラスカニアの中にいる。お前も気をつけよ。兵士は配したが、気配りを忘れるな」


「お心遣いありがとうございます。サンの一族と言えど、彼らはラスカニアを裏切りし者。もう同朋では御座いません」



「首謀者の処分は、カザルス様が決めるが、何かお伝えする事があるか?」


「いいえ。しかし大概の者は、クス家の家臣として誇りを持っていた。どうか、そこを汲み取って欲しい…今となっては、贅沢な望みだが…」



「約束の通り、もしも二人が助かれば、彼らの処分はお前に任す。カザルス様が決めるのは、あくまで反逆者に対する処分だ。王子様がお生まれになるまでは、私は次の王位継承者だからな。カザルス様も、私の言葉を聞いて下さるだろう」

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