イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
アフィリエイトOK
発行者:桜乃花
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
レブの口元が動いている。


多分、毒の名前か、毒がどうやって体に入るかという、大切な事。


ニサ。


剣ではない。


勝者に贈られるニサ酒。


決着がついた後、剣はすぐ介添えに渡す事になっているから、剣ではないかもしれないと想像はしていた。


しかし、勝者の酒の中に毒とは、余りに簡単過ぎないか。


それより、何より、そんなところにまで、自分の敵が広がっている事に、驚くと言うよりも悲しかった。


その時、レブの鎧の隙間から、何かが落ちた。


兵士や、その妻なら誰しもも持つ御守りだ。


競技中の兵士の鎧から落ちたとしても、自然で、誰しも気にならない代物だ。


しかしそれは、アダン家の紋章がついた物であった。


然も、本物だ、我が家に出入り出来る彼にしか出来なかった事。


今は、すべての持ち物に、サン家の紋章が付いているはずだから、サン家に仕える前に、持っていた物だろう。


父から授かった物か、或いは、リリアが授けた物か、どちらにしろ、介添えには、どちらが落とした者かは見えなかった筈だ。


彼は、御守りを拾い、私に渡すだろう。


何が入っているかは、大体、想像がつく。


しかし、想像は裏切られたと言っておこう。



私達は、むきになって戦った。


私は、ニサ酒が気になって仕方なかったし、レブは、負ける気があるとは思えなかった。



解毒出来る物ならいいが…


再び、力比べ。


「どこにも毒はありません。ただ、ニサの中にあった振りを。お休みの前に御守りの飴を」


「お前は、大丈夫なのか?」


「ご心配には及びません。シス様がお亡くなりになられれば」


「そうか、分かった」


恐れはなく、僅かに、レブの身を案じていた。


これだけの腕があったとしても、サン家にはソナがいる。


私がやりそこねたら、レブは危ない。


息を乱しながら、旨く死ぬ事だけを考えた。


夜の間に死ねと言うことだろう。


リリア。


リヤド。


切り抜けてくれ。


私は、一度隠れ、必ずサン家の企みを暴く。


そして、クス家の繁栄を守ってみせる。









戦いの結末は、あっさりとついた。


私の剣が、レブの剣をはね上げたのだ。
205
最初 前へ 202203204205206207208 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ