イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
アフィリエイトOK
発行者:桜乃花
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
低く優しい声で、彼は話し始めた。


「私もそうだった。しかし、仕事をおろそかにしてはならぬぞジルザ」


王の裁定を待つ俺は、情けない格好で小さくなっているしかない。


父やキサに影響が出ないよう、うまい言い訳ができたらいいのだが、頭は真っ白だった。


「父君バルザンは、元気にしているか、膝はまだ痛むだろうか?」


俺は、必死で答える。


「父は、すこぶる元気です。わたくしの代役で東門を守るのを楽しみにしています」


父の膝は、たまに痛むようだったが、王に言うなら、直接父の口からの方がいいと思った。


「そうか、バルザンは変わらぬか…」


王と俺の親父は、運命の友なんだ。


「東門の門番ジルザよ。父君バルザンの功績と心根に免じ、お前の罪は許そう。東門であえる日を楽しみにしている。バルザンにそう伝えてくれ」

それだけ言うと、王は背を向けたようだ。

俺は、足音が遠ざかるのを確認してから、柱の影に体を移し、息をした。


体中に気持ちの悪い汗をかいていた。



「ジルザよ」

去ったはずの王の声だ。

俺は、柱の影から飛び出した。



「心配はいらぬ。お前の隣には、友がいる。そして彼の隣には、お前がいるんだ。それは、運命の日もかわらないぞ。私達は、子供たちが良い旅をして帰るのを、楽しみにして待っている」


王は、何かしら言葉を飲み込み俺の前から姿を消した。


王にとってもこの庭は、職場であったのだった。

俺とキサみたいに。



冷や汗が気持ち悪い。


当然、自分の後ろで跪いてくれていたキサにも気づかずにいた。


「いるなら居るって言えよ!」


「声出したら笑いそうだったから。僕は罪はないよ!ラキリス様が話を始めた時から出て行ったんだ」


「何だよそれ!でもありがとう。なんか助かった」


「それじゃ明後日な!」


俺達は、そう言って笑いあったが、不安な気持ちも隠さなかった。


キサの家からは、戦士が出るのは初めてだからプレッシャーは無さそうだけど、旅の事を肉親から聞く事が出来ない。

逆に俺は、父親が勇者だから、旅の事には詳しいけど、すごいプレッシャーを感じてる。

2
最初 前へ 1234567 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ