イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
二人がいなくなって得をする人物が、一番怪しいことになる。


しかし、得をする相手を絞ろうにも、王位継承権を持つものは、二十人以上いる。


そして、その二十人のなかで、彼らだけが狙われるその訳も、今は霧の中だ。






しかも、兄妹だけではなく、彼らの両親と弟まで犠牲となった。



そこに潜む意味をみつけるのは、やはり難しい。



彼らにしか出来ない事なのかも知れない。


冷静に…。



傷を負った時、暗殺者は覆面だったんだろうか?


使う剣、太刀筋で、見当がつくものじゃないのか?


ましてや剣の使い手なら、予想がついて当然だ。


なぜシスは、なんの手も打たずに過ごしている?

考えるうち、ますます分からなくなる。




がしかし、暗殺者の特徴もよく見えてきた。


なんだか隙だらけで、相手を殺す気のない暗殺者に見える。


シスの傷は、背後からの一太刀。


命を奪う事が目的ならば、首筋を狙えば済むことだ。


しかし、シスの腕に残っていたのは、上腕の外側にわずかに残る、かすり傷。


まるで、殺す気なんか有りませんと本人に告げているようだ。



これは、何を意味するんだろうか?


この暗殺者の目的は、二人を葬る事ではない。


そう考えるのが、自然だ。

そしてもう一つ、この暗殺者は、アダン家の当主夫妻を葬った人物ではないと言うこと。



全くやる気のない暗殺者。


彼はなぜ、シスを殺さないのか。



俺の頭は疲れて、ここまでで精一杯だ。



明日もリリアは競技場にくるつもりだろうか。


もし来るなら、リヤドも一緒がいい。


暗殺者はやる気が無くても、雇い主の男は冷酷だ。


彼が動いたら、誰かが命を落とすことになるだろう。



それは絶対に嫌だ。



そんな事させない。



キキ様ご夫妻を守ってくれている、イルバシットにとって大切な人達だ。


守りたい。


ゾルジは、何も起きない事を、寝台に寝ころびながら願った。


湯に浸かり、夕飯を腹に収めても、眠れそうもなかった。


どうして、女性の継承者まで葬ろうとするんだろうか?


リリアにしても、結婚相手に王族を選ぶ気はないみたいなのに。


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