イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
「女子?女の子だったの?そういえば、一人だけ甲をつけてたね。情けないけど、すごく緊張してて、気がつかなかった」


「そうなの?すごく、落ち着いて見えたけど。それに、あなたのこと応援してる子が結構いたわ。たいしたものだわ。私が花嫁になってあげるって言ってるのに」



「応援て。まだ十才位の女の子でしょ?ヤードさんの娘さんだよ」


「第一歩兵隊長を知ってるの?やっぱりすごいわ。宿だって、たくさんあるのにルイカだし」




「リリア様!お戻り下さい!そちらの方を、お宿までお送りいたします。歩きながらの話などはしたない!早く!」


「ゾルジ、先に乗って頂戴。リヤドはこう見えて意地悪なの。私が乗り込んだら走り出すわ」


馬車は、なぜか止まらない。


馬のほように合わせて揺れている。


俺は、リリアの言うとおりに乗り込んだ。


話がたくさんあったはず。



でも俺は、黙っている。


馬車の中で、堅くなってるだけ。


「あなた、ラスカニア語はどれくらいしゃべれるの?」


「アンケシュタ。ク、クナ、カシュ。それ位」





「そう。それならいいわ。あなたが私を始末するって口に出したって、噂が聞こえて来たの。そこいら中に間者がいるから」



「間者か…。当然そうだよね。俺が君を。どんな言葉かも分からないな…?」


まさか?あの言葉…。


「ねぇ、それって、どんなか言ってみてよ」


「えっ?失礼な人ね!私が、私じゃないかもしれないけど。タスクスタラクミーラシュ」


「クスの姫を葬れ!そう言う意味よ。クスの姫は総勢十三人いるけど、継承権が発生するのは、五人だけ。その内二人はまだ赤ちゃんだわ」



クスの姫を葬れだって?


俺は、平静を装うのに必死だった。


あの時口に出して言った言葉、それは、暗殺を依頼する言葉だったのか?


ほぼ間違いないだろう。

俺はどうしたらいい?


誰かも分からない暗殺者を、どう探せばいい?


落ち着け。


明日おまえが、クスの姫を葬れ!



言葉を発した者も、受け取った者も、俺は知らない。


リリアには言えなかった。


ただ、明日のうちに、したいことがあるから、手を貸して欲しいと言ったのみだ。

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