イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ
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発行者:桜乃花
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2011/03/07
最終更新日:2014/09/10 23:00

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イルバシット 戦士と花嫁 約束の大地へ 第1章 イルバシット
国旗がはためいて、すごく美しい。



イルバシットの競技会は、種目毎に戦士全員が出場して、一年の稽古の成果を競うのだ。


多くは、この大会の最中に、旅立ちの時運命を共にする友に出会う。


旅立ちを終えた大人にとっては、順位の決まる、大切な大会だ。


俺は、九才の時、第一段階の職業選択をした。


幼なじみのゾラが、戦士を選んだからだ。


そして、初めての大会を経験した。


目を開けて相手を見る事が出来なかった。


それが、初めての大会。


今日は、心が躍っている。


手加減されているのも分かっている。


お客様だから、初戦くらいは勝たせてやろう。


そんな気遣いがあるのだろうか?


でも、国王ご夫妻に挨拶があるはずだ。


手加減はない。


そう予想した。



「君、イルバシットの子だろう?あそこの兵士が見えるか?彼が初戦の相手だ。剣は直前に渡すから、いらないよ。そろそろ向かいなさい。よくみると、土の色が違うだろう?そこが通路だ」


「ありがとう。ラスカニアの方は、すごく親切ですね。訪れたら、競技会にでるといいと、地図にも書かれているんです」


「そうなのか?まぁいい。ほら、分かるな?この色の薄いとこを歩いて行け」


「はい。じゃ後で」


「あぁ頑張れよ」




空が気持ちいい。


ゾラ、君の分まで頑張るよ。


俺は、相手の少年の目を覗き込んだ。


弱いどころか、隙がない、強敵だ。


一番弱い相手が、この実力なんだとは、やっぱり、これが軍事力の差なのかなと、俺は思い知った。


時がきたらしい。


にらみ合っていた男達が、一斉に玉座の方を向く。



俺は、みなに習って跪いた。


太鼓とらっぱが奏でられ、カザルス王が話し始めた。


言葉は、分からないのもあるが、対戦相手の表情を見ると、ようするに、褒美はたくさん用意したからみな頑張れと言う事らしい。


兵士達は、一斉に歓声を上げた。


話しが出来そうなほど、近くにいるキキ様が、俺を見て頷いた。


俺の体は、自然に熱くなる。


カザルス王が再び何か言うと、兵士達は雄叫びを上げた。


試合が始まるぞ。


俺の心がそう言った。


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